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2009年7月 9日 (木)

世の中の多くの人は社会保険の保険料なんて気にもしていない

最近は、毎日、毎日、算定の作業だ。

『算定』とは、会社で働くあなたの1年間の保険料を決定する作業のことだ。4月~6月の3ヶ月間の給料を企業に提出、あるいは企業先へ出向いていって賃金台帳を書き写させてもらい、それをもとに3ヶ月間の平均値を割り出し、標準報酬月額を算定し、それに保険料率を掛けて保険料額を出すというしくみだ。

社労士の先生方は、毎日ヒーコラ、受験生のあなたは、このへんの複雑さに頭が痛くなっている頃かもしれない・・・

 

そして、世の中の事業主の皆様、従業員の皆様も、いくら保険料を給料からさっ引けばいいのか、自分自身の保険料がどう決定されているかなんて、およそつきつめて考えてみたこともないだろう・・・

たとえば、

『4月~6月の3ヶ月間の給料』といっても、4月~6月に稼いだ額なのか(実際には翌月払いで5月~7月あたりに支払われた給料)なのか、4月~6月に現実に支払われた給料なのか、どっち?

3ヶ月間の平均値といっても、それが割り切れなかったらどうするの? 四捨五入? 切り捨て? 切り上げ?

それよりなにより、保険料率って今いくらなの? いつから変わるの?

企業と従業員は保険料を半額ずつ折半して負担することになっているけど、1円の単位が割り切れなければどうするの? 企業が大目に負担するの?

他にも、給料が上がりました。下がりました。保険料はいつからUPするの? DOWNするの? 4月からUPしました。2等級以上です。これは定時算定でいいの? 月額変更になるの?

他にも、○○君は今月退社しました。今月の保険料は給料から引いていいの? 政府による保険の引き落としはストップされるの?
 

 

数々、数々、微妙な、ビミョ~な問題が出てくる・・・

事業主や従業員はともかく、社労士受験生にとっても、まだ知らなくてもいいレベルの問題だと思う。ただ、社労士や社労士補助が答えられないというのは問題だ。例え1円単位で保険料の齟齬が生まれてはいけない。しかし、これら全ての問題に的確に適切に正確に答えうる社労士はいるだろうか。うやむやにしてはいないだろうか?

一番客観的で、説明が簡単な、保険料率から回答していこう。

政府管掌の健康保険の保険料率は、現在『1000分の82』だ。

3年前の社労士の試験(H19、第38回選択式)でも出た気がする。当時私は、一夜漬けの勉強でたまたま知ってたので回答できた。焼け石に水程度だったが・・・

これは、今年(平成21年)の8月までで、9月からは都道府県単位でこの値が変わってくる。『政府管掌の健康保険』から、都道府県単位の『協会けんぽ』へと移行するためだ。このあたいが、たとえば、東京は『1000分の81.8』、S玉県は『1000分の81.7』となる。今年の受験生的には覚えなくていい知識かもしれない。

で、『健康保険』とセットになっているのが、『介護保険』の保険料率。これが現在は『1000分の11.9』だ。ちなみに、これは今年(平成21年)の3月に改定された数値で、それ以前は『1000分の11.3』であった。

健康保険と介護保険はいつから、いつまで払わないといけないか御存知だろうか。健康保険は年齢にかかわらず、入社すれば即である。これは『厚生年金保険』も同じ。もちろん、夫の扶養に入っているから・・・とか、第3号被保険者だから・・・とかは除く。いつまでか。75歳に達した日を含む月の前月までだ。なぜなら、75歳からは『後期高齢者医療制度』の被保険者となるからだ・・・ いまは後期高齢者医療制度とは言わず、『長寿医療制度』とか言わせようとしているんだっけ・・・?

『介護保険』は40歳に達した日を含む月から、一般に、65歳に達した日を含む月の前月までだ。なぜなら、65歳からは国民年金からの天引きとなるからだ。ちなみに、『○○歳に達した日』とは誕生日の前日を指す。

次に、厚生年金保険。毎年だんだん上がっていく情け容赦ない保険料率だ。最終的には『1000分の183』となるんだが、今年(平成21年)の8月までは『1000分の153.5』、9月からは『1000分の157.04』となる。

厚生年金保険とセットになっているのは、何か御存知だろうか。盲点になっている受験生も多いかもしれない。それは、『児童手当拠出金』だ。厚生年金保険料を納める『事業主』は、ついでに『児童手当拠出金』も納めなければならない。これが『1000分の1.3』だ。ちょうど労働保険の概算保険料を支払う際に強制的に納めさせる『石綿なんちゃら拠出金』に扱いが似ている。

厚生年金も年齢にかかわらず、従業員は入社すれば即、支払う義務が生まれる。『18歳でも』だ。支払うのは年金を受け取るようになるまで・・・ 70歳からは、『高年齢任意被保険者』となるので、被保険者であるための加入要件のハードルが格段にアップする。現実的にそんな被保険者はまずいない。つまり70歳まで保険料を納めることになる。

 

と、話が長くなるので、本日はここまで・・・

たしかに、受験生のあなたは、覚えなくてもいい知識かもしれない。

しかし、これだけは覚えておいてほしい・・・ 実務となったら、覚えなきゃならないこと必須です・・・と。 いや、数字が夢に出てきそうになるくらい、自然に憶えますって(笑)。なんてったって、『この保険料の内訳は、どういうことなのか、説明してほしい』ってクライアント様から問い合わせが入ってくるんですから・・・ 間違えても、『いや、社保庁に電話して聞いてみて下さい(^_^;)』って答えないで下さい。100%、『あそこ、何回電話しても繋がらないでしょ!』と切り替えされます。

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