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2008年12月30日 (火)

転職&職業訓練 労働法は労働者を守るためだけにあるのではなく・・・

昨日の読売新聞の朝刊の1面と社会面に、神奈川の業者、請負労働者の診断書偽造…結核2次感染招く という記事がでかでかと掲載されていた。かいつまんで概要を書くと、1年以上雇用された労働者に対して、事業主は年に1度以上の健康診断を行わせる義務があるのだが、そのわずかなお金をケチって、健康診断を受けさせず、診断書を偽造して業務を行わせていた・・・ そして、その労働者が結核に感染していたのに気づかなかったため、社内でバイオハザード(二次感染)が発生した・・・ ということらしい。

これは社労士的に言えば、労働安全衛生法違反で50万円以下の罰金となる。他にも診断書の偽造が詐欺罪、公文書私文書偽造などに問われるのかもしれないが、1面トップにするほどの記事か・・・という気がしないでもない。

私が以前努めていた会社も、約10年ほど昔に努め始めてから、5年ほど経過しても、全く『健康診断』は行われていなかった。死ぬほどタバコをふかす業界だったので、私自身、自分の健康がなんだか急に不安になってきて、社労士も労安法も全く知らない頃だったが、『これは明らかに法律違反です!・・・ウニャウニャ』と、主張して、毎年一度の健康診断実施を会社に実行してもらったことがあった。

まあ、全然健康だったんだけど・・・ 健康診断って、若年者の簡単なものでも半日ほど拘束されるし、なぜか、いつも健康診断の前の2~3日前ほどから便秘体質になって、検便取るのにいつも苦労した思い出がある。健康診断が終わって、『健康ですよ』と告げられると、ホッと安心して、家に帰ってから2~3日分のウ○コが気持ちいいくらい出るのだ。

 

そして今朝の新聞には、健康診断書偽造の業者、違法な「偽装請負」の疑いもとの続報記事がのっていた。『偽装請負』というのは、ここでは請負契約を結んだ相手企業先に、自社の労働者を『派遣』して、相手企業の指揮命令系統の基で労働させることで、これはつまり派遣を偽装していることになる。先ほど廃業した派遣大手のグッドウィルの一連の違法就労問題でも話題となった一つだ。

何が問題となるかといえば、まず、労働者を派遣するためには、派遣事業を行うための『免許』が必要で、これを取得せずに派遣事業を行っていることだ。派遣事業者免許なしに労働力を提供する事業を行うのは、一歩間違えると、労働基準法の罰則の中でも最も重い『法5条 強制労働の禁止』に次いで重い罰則となる『法6条 中間搾取の禁止』に抵触することになる。その罪の重さは、『児童に仕事させるとこ』に匹敵する。ゆえに、労働者派遣法、派遣事業者免許は本来厳格に審査、付与されるべきものなのだ。

ちなみに、派遣事業は『法律によって許される場合の外、・・・』と定義されており、『中間搾取にはあたらない』と一応定義されているが、誰がどう考えても、数年前に派遣事業者が急成長を遂げたのとこのことは無関係ではないだろう。

そして偽装請負の手段を取ることで、労働が危険で過酷であるがゆえ労働者派遣法では禁止されている建設業、警備業務、港湾労働に労働者を派遣することが可能になる。今回のケースでは単にその『建設業への派遣禁止』がネックになっての偽装請負なんだろうけど、それ以外で問題になりそうな点をいちおう挙げてみると、

まず、派遣可能期間(原則1年、場合によっては3年)が設定されているが何年働かせようが関係なくなる、その派遣可能期間以後もその労働者本人を必要とするなら、派遣元にはその労働者に対して雇用申込み義務が発生するが、そんなの無視できる。本来、派遣先にはその仕事に必要な能力を持った従業員を選定し送り込むのは派遣元であるがため、派遣労働者を選り好む権利はないが、派遣先が面接などによって派遣元の従業員を選別することが可能になる

『請負』であれば、請負先の企業の指揮命令系統の元で働く義務はないということであり、請負先に何時に出勤、出社しようが、何時に退社しようが、何時間休憩を取ろうが自由である。請負先と結んだ契約通りの仕事を貫徹する。その対価として請負料金をいただきますというのが本来の請負契約である。逆にその請け負った仕事が貫徹しない限り、正当な請負料を得るためには、何時間働こうが、どんなに危険な仕事に従事することになろうが、それは請け負った側が責任をとらなければならない。そういういっさいがっさいの労働基準法的、労働安全衛生法的条件がクリアされてしまうことになる。

 

その他、派遣労働にはいろいろ厳しい制約や条件があって、派遣労働者の保護を一応うたっていることになっているが、逆に無視できればそれだけおいしい、旨味があるということであり、グッドウィルなんかが急成長を遂げたということであり、逆に逆に、無視できないからこそ、一瞬で会社が潰れてしまうのである。

今回のケースの業者(トウキュウ総建)も記事によると二代目社長は廃業を決めてるみたいだが、なんとなく、記事のニュアンスから、これ幸いと口先だけで『責任を取らせていただきます』と言っているような軽い感じがしてならない。事業を続けても、この大不況で辛いだけだしね・・・みたいな真意が見え隠れしている。『辞めます』といって国民の生活や政治をほったらかしにしても世間が許してくれるのは、どこぞのバカ国の二代目政治家だけなのだ。社員の受け入れ先の斡旋には努力します』と言ってみたところで、言ってみただけなのかもしれない。背筋が凍り付いたのはむしろ解雇される社員や無下に結核を患ってしまった社員の方なのかもしれない・・・

しかし、無職となった事業主を保護してくれる法律なんて皆無に等しい。今後、背中が凍てつくツンドラニッポンの厳しさを実感することになってはじめて、罪の重さを悔いることになるのかもしれない。世間の事業主の皆様方には、労働法は社員や従業員、労働者を守るための法律であると同時に、自分自身と会社、企業を守るための法律であるということの自覚を切に願う次第である。

 

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2008年12月29日 (月)

転職&職業訓練 職業訓練校の入校式

某都心の某資格予備校へ某経理事務関係の職業訓練受講プログラムを受けることが決定し、某日初旬に入校式と相成った。“某”“某”ばかりで、歯切れの悪い書き方で申し訳ないが、現段階でなるべくなら私自身の人物を特定されたくないので、とりあえずはご勘弁を・・・

 

 

この日もスーツを着ていったが必要なかった。午前中1,2時間ほど今後の日程と入所するにあたってのオリエンテーション的説明を受けただけだ。この授業は『某資格予備校』で行われる。東京都雇用・能力開発機構が予備校に対し、『委託』業務を行っているのだ。当然、講師の先生方や事務員、指導員の方々も身分的にはその予備校の『社員』であるみたいだ。公の機関の職業訓練というからには、公務員、準公務員的な身分の専門家によるレクチャーだとばっかり思っていたが、自ら経験してみるまで、何事も分からないものだ。きっと『民』にできることは、『民』にやらせるという、アウトソーシングの一環なんだろう。

そのまま午後すぐにとんぼ返りをして、中央線で地元の立川のハローワークへ直行した。東京都のシステムでは、入校式当日に、『公共訓練等受講届/通所届』を予備校側から受け取って、それを午後にハローワークへ提出して、晴れて給付の手続が開始となる。私は自己都合退職による雇用保険の基本手当の給付制限を受ける身だったのだが、これで晴れて給付制限解除となった。

こんなの裏技でも、テクニックでもなんでもない。私の支給日数はすでに120日と決まっており、それを前倒しで受けるだけで、本来は、支給日数が終わりに近づいた方が、支給延長を目的に受けるのが職業訓練だ・・・ とはいえ、そんな目的は『社労士たまご』としてはとうてい受け入れられないが・・・

そもそも、給付制限のかかる自己都合退職にすることもなかったかもしれない。これまで勉強してきた知識を活用するなら、最後まで争って、給付制限がかからないような退職方法も選べたかもしれない。法律の隙をつくようなマネを問答無用で行うなら、辞めた会社から何某のお金を余計に分捕ることも出来たのかも知れない・・・ しかし、私はそういうことが出来なかった。そんな自分自身のために社労士を目指した訳じゃないし、以前の事業主、社長に雇っていただいたことは、今でも大変感謝している。そんなことは、何か間違ってる・・・

 
 

立川ハロワには12時頃、付いたものの、給付関係の職員は昼休み中なので・・・ウニャウニャ言われて、1時に出直すように言われた・・・ しょうがないから、マクドナルドで飯を食いながら時間を潰し、1時10分前に戻ってきたら案の定、長い行列が出来ていた・・・ 都内各地の職業訓練先から、同じ目的でとんぼ返りしてきた人たちで溢れていた。

これだよ。一番乗りだったはずなのに・・・ 言われたとおりにしただけなのにね・・・  ハロワの職員さんや市役所の職員さんなど、公的な機関にお勤めになられている方は、一人一人は、昔と違って本当に親切に、感じが良く、親身に応対してくれるようになったのだろう。しかし、民間と決定的に違うのは、『サービス業としてのシステムを構築する』ということを根本的に理解していない。おそらく、そういうことを考える必要性があると認識している人が組織にいないのだ。

結局30分ほど時間をロスして、給付課へと手続しにいった。しかし、そこでも自分の順番の前の女が・・・もとい、女性の方が、いちいち、いろいろ、担当の人に質問や疑問を長々と30分以上にわたって繰り返したため、担当の人も、いちいち、いろいろ、全部に答え、分からないことは調べに部署に帰ったりするため、また、30分ほどロスしてしまった。パッ、パッと処理できないなら、最後に回せよ・・・

で、結局2時半頃までかかってしまった。

 

 

そのまま武蔵野線に乗って、先週応募していた求人の面接に行ってきた。入校式まで1週間ほど暇があったので、しこしこ就職活動を開始していたのだ。もう、この段階になると、書類審査で簡単に落とされないためのテクニックをいくつか身に付けていたりもした。

具体的には、まず求人を紹介してもらう前に、ハロワの職員さんに電話で、自分は『年齢は30代後半で、資格は社会保険労務士合格と日商簿記2級(この段階ではまだ予定)を持っていますが、社労士業務、人事、総務、経理業務は未経験です。それでも、御社貴所の求人に応募しても良いですか?』と問い合わせてもらうことだ。ハロワのおっさんにそれをやってもらうので、労力0だ。自分自身が緊張することもない。超楽すぎる。

その段階でもう、ダメ出ししてくる所もある。それはそれでしょうがない。向こうには向こうの都合事情があるだろう。こっちもわざわざ手書きで履歴書を書いて、100円相当の写真を貼り付けて、80~90円の切手を貼り付けて送る手間がかかるのだから、お互いの手間と労力を省くためにこの作業は至極合理的だ。

そして、履歴書、職務経歴書に何を書けば、先方に会っていただけるのかも薄々分かってきた。自分自身にしかない個性を具体的に書いて、自分自身という人間を紹介するのだ。自分自身の人生に、ストーリー性をもたせるのだ。もちろん、嘘を書く訳じゃない。

そういう演出作業がなんとなく私自身得意なのは、この長々しいブログからも分かっていただけると思う。たいして内容のある人生を送っているわけでもないのに、履歴書、職務経歴書とも、ビッチリ埋めることができる。もちろん、誰でも、私自身も、最初から上手く書けるものでもないだろう。図書館で借りてきた『会ってみたくなる履歴書』とか『職務経歴書の書き方2008』とかいう本を参考にしつつ、そして、以前、面接と職務経歴書を見ていただいた、ハロワの職員さん・・・職員さまの意見も大いに参考にさせてもらった。

これを読まれている、派遣先を解雇された労働者の方、職が決まらず悶々鬱々と嘆かれている無職の方、世の中や社会を恨んだり、自分自身を見下げ果てたり、自暴自棄に陥って犯罪や自殺を考えてしまう前に、もういちど、そういう基本的な努力について考えて欲しい・・・ と、いっても、私自身3ヶ月後には同じ立場で万事窮している身となるかもしれないが・・・ えらそうなことを言いたいわけじゃない。今だからこそ、言えることを書いている

 
 

ローカル武蔵野線に揺られること、30分、意外に近場だった。ここで働けるなら通勤楽でいいね・・・ 某県某所の社労士業事務所へ到着した。そこで決定的なミスをすることになる(つづく)。

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2008年12月28日 (日)

有馬記念くらいやっときますか!

正直、無職はギャンブルなんてするもんじゃない

しかし、せっかくだから有馬記念くらいは買っておこう。ちなみに、まだ雇用保険から給付は1円も受け取ってないので、完全に自分で稼いだお金だ。少額買っても文句はあるまい。

とはいえ、最近は『予想』もご無沙汰なんで、何を買っていいのかサッパリだ。ちゃんと『予想』するのも久しぶりだ・・・

 

過去5走くらいでレベルが高かったレースは、レコード決着となった札幌記念、天皇賞秋で、次点として重賞級レベルの大阪杯、朝日CC、オールカマー、エリザベス女王杯。時計平凡でレベルが低いのがジャパンカップ、菊花賞といった感じだろうか・・・

まず問答無用で、ベンチャーナインフローテーションの菊組、JCのスクリーンヒーロー、ペリエでも目立った成績のないアルナスラインは切る。ダイワスカーレットが出てくる以上、スローはあり得ない。

札幌記念、天皇賞秋で連対を果たしているのが、マツリダゴッホダイワスカーレットで、去年の1,2着馬でもあり、1,2番人気であるから、今年の勢力関係に大きな変動はないといったところだ。

となると、この1,2人気2頭に勝つ可能性のある馬を探したいが、メイショウサムソンは有馬で2回走って良績がないのが気になる。鞍上、武というのはともかく、人気で買いたくない。カワカミプリンセスは減点材料ほとんど無いが、牡馬相手に勝ったことがないのと、前走あのメンツ相手に勝ちきれなかった点が気になる。武がボトルフィーノに落馬しなければ3着だったろう、エアシェイディははっきり距離に不安がある。2400m以上に経験がないのでは最後方から展開崩れを狙う以外にない。

となると、狙い目はドリームジャーニーアサクサキングス。狙いは、大阪杯でダイワスカーレットより3kg重い59kgを背負って、直線アンカツに顔ムチされなければまず勝ってた、忘れられたダービー2着、菊花賞馬アサクサキングスを本命にしたい。四位騎手に手が戻ったのが大きいのと、秋天はぶっつけの休み明け、JCはスローと敗戦に説明がつく。これの単複をまず買う。

上手いこと7枠にドリームとアサクサが揃ったので、ここからサムソンマツリが揃った6枠、ダスカの入った8枠に枠で流すのが本線。

先日お亡くなりになった我らと我らのムスコのアイドル、飯島愛ちゃんの本名は、大久保松恵。アサクサの調教師である大久保氏から、マツに流れても、ダスカの調教師である田氏に流れてもサインが完成する。

あと、毎回買ってる誕生馬券と、今年の競馬界を反映して、カワカミダスカの女の子馬券、シェイディベンチャーのズブズブ馬券を少々。

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2008年12月27日 (土)

転職&職業訓練 職業訓練校の説明会

以前、『職業訓練校への受講決定のお知らせ』が届いた所までは書きました。その続きです。

11月の某日、またスーツを着て、職業訓練に関する説明会に出かけていった。まず、最初に断っておきますが、これは『東京都』の数多くある訓練プログラムの一つの話です。他地域、他プログラムでは今回の話と異なってる場合があると思います。

 

余談ですが、先ほど閣議で『独立行政法人 雇用・能力開発機構』の『高齢・障害者雇用支援機構』への統合と、職業訓練的な要素の地方移管が決定したようです。自分が社労士試験を受けたときは、『雇用保険三事業』だったのですが、今は『雇用福祉事業』がすでに廃止され、『雇用保険二事業』になっています・・・

その背景には、『わたしのしごと館』に代表される無駄なハコモノ行政や職業訓練の訓練員要請としてほとんど機能していない『職業能力開発総合大学校』などの批判があるみたいです。他にも雇用保険は、こないだTVでもやってましたが、『雇用促進住宅』にあろうことか、公務員である市の職員や公共職業安定所(ハロワ)の職員が住み着いているだの、考えられないような問題が噴出して批判が高まっていました。

まだ、現時点で詳しくは決まってないのでなんとも言えませんが、この世界的金融危機に端を発する雇用不安に際して、公共職業安定所(ハロワ)の役割と意義も図らずとも重要性を帯びてくるようになり、また、私自身が現実に直に接した職員さんや、指導員の先生、事務方の人は、みんないい人たちばかりで、お世話になり通しで、頭が下がる思いの毎日ですが・・・

少なくとも、『職業訓練校』、『職業訓練プログラム』を、都市部、地方部に関係なく、縮小、廃止するような方向には持って行ってもらいたくない。無職にとって、『職業訓練校』というプログラムがどれほど心救われ、心洗われる『モラトリアム』なのなのか、そんな話を語っていきたい・・・

『モラトリアム』なんて言っているあたり、雇用打切される派遣工の方たちに対して、社会やハロワでそんざいな扱いをされ、人生に希望も見通しも立たず、絶望された方たちに対して、お前は恵まれているから言えるのだろう・・・ という批判があるかもしれない。一寸先は闇というが、3ヶ月先は自分も給付が打ち切られ、闇に落ちるかもしれない身なのだ。それでも、社会やハロワの運営に係わってる側の人たちを恨むのは止めて・・・ という気持ちで、自分の実体験が世の中の誰かの参考になれば・・・ という思いでブログを書いきたい・・・

 

難しいことを書いたが、なんだっけ・・・ そう、説明会・・・ 説明会は新橋のとあるホールを貸し切って、自分のような『経理業務』や『Webデザイナー』、『CAD』、『旅行業務』、『不動産業務』など、いろいろな訓練プログラムの人たちを一斉に集めて行われた。

要するに、今後の日程の説明と、ハロワに提出する『公共訓練等受講届/通所届』の書き方、ジョブカードの説明なんかが行われただけだった。幸か不幸か・・・って言うほどでもないが、私は労働保険、社会保険に関する手続仕方の通信教育(笑)を7万払って受けた身なので、『公共訓練等受講届/通所届』の書き方のアンチョコ(労働社会保険様式記載例)を持っているのだが、それを参考にしてあらかじめ、書いて持って行ったら、なんとまあ、たった1枚の紙切れなのに、数ヶ所アンチョコは間違っていた。なんでも経験してみるもんだね・・・

まあ、それはともかく、説明会はそんな感じで2時間程度で終了。別にスーツを着ていく必要はなかった。スーツを着ていくのは、職業訓練受講試験時の面接の時だけでよいみたいだ。入校式とかも、特に必要はない。

 

翌々日は、某大手社労士法人の求人に応募した入社試験だった。求人の応募を続けて、だいたい4通目くらいにして、初めて、書類審査をパスしたみたいだった。一歩前進だ。それもあって、以前、ハロワで模擬面接をしてもらったのだ。

で、試験会場は両国の分かりにくいところにあって、迷ってしまい、アセる。自分の携帯はナビ付きのやつで、なんんとか探して、試験開始ギリギリに間に合った。受付で、閉口一番『事務職の応募ですか、営業職の応募ですか?』と聞かれ、知らねえよ・・・そんなの・・・ そんなのあったんだ・・・ まあ、なんだか、よく分からないまま試験を受けた。

会場は、50~100人くらい入りそうな会議室に、20代~50代、60代くらいの人もいたっけ・・・ 50~100人くらいの人たちと一斉に受けた。さすが、大手法人ともなると、間口も広いがスケールも大きい・・・ 試験は漢字の読み書きや、一般的知識を問うもの、性格検査、小論文という構成だったが、『おトイレは各自自由に入って下さい・・・』と説明が・・・ そしたら、きょうび優秀な日本語変換ソフトが内臓されている携帯使って不正のし放題、漢字テストなんて意味なくないんじゃね・・・ と思ったが、もちろん口には出さず、もちろん、不正もせず、モヤモヤした気持ちのまま、みんなと同じく試験を受けた。

ところが、時間配分を間違えた・・・ というか、黒板に開始の時刻と終了の時刻を書いてくれないので、何時から始めて何時に終わる試験なのかサッパリ分からなくなってしまい、小論文を全く書けずに『ハイ、そこで止めて・・・鉛筆を置いて下さい』と言われてしまった・・・ 小論文だけは絶対書いて下さい・・・と言われてたのに・・・

もっとちゃんと、試験を実施してよ・・・まあ、そんなこともあるだろう・・・ 

まあ、大手とはいえ、社労士の法人なんて有名大企業に比べれば、たかが知れてるし、それほど厳密な試験でもないだろうし、その辺は適当なんだろう。むしろ、すがすがしい気持ちで試験会場を後にした。結果は不合格・・・ 面接には進むことができず・・・

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2008年12月26日 (金)

『容疑者Xの献身』を見てきた

今更な気もしたが、この寒い中、夜の9時頃に原チャを20分ほど飛ばして映画館まで見に行ってきた・・・ そろそろ映画公開、終了しそうだったし・・・ レイトショーは安いし・・・

実は、無職になってから毎日ひたすらTVばっか見てた・・・ 9~11月頃、この映画の番宣で、夕方『ガリレオ』の再放送をやってて、ずっと見てたので、どんなもんかは知っていた。若き日のガリレオを描いたTVスペシャルもついでに見た・・・

 

新本格の旗手、島田荘司が頭角を現し始めた頃、読売新聞の夕刊の1面に島田荘司が紹介されたことがあった。およそ20年くらい昔の話だ・・・ その時拝見した先生のお顔の第一印象は・・・『こ、この人、顔面神経痛なんじゃ・・・』だ。それくらいインパクトのあるしかめっ面だった。

その時、今じゃ有名となった『占星術殺人事件』の紹介文が、乗っていたのだが、『このトリックは可能なのか、不可能なのか、一大議論を巻き起こした。エキセントリックで、奇想天外、驚天動地なトリック・・・うんぬん・・・』それに引かれて手にした、『占星術殺人事件』は、もう有名なので知ってる人も多いと思うけど(金田一少年・・・での模倣疑惑により)・・・まさにそのコピーに恥じない驚天動地のトリックだ。

余談だが、『金田一少年・・・』は、当初その模倣トリックを使った回で、マガジンの連載に途中から『島田荘司氏協力』とか『島田荘司原案』とか入るようになった・・・ 要するに顔面神経痛氏がクレーム入れたのだろう・・・ この件についてはいろいろいいたいこともあるが、言わないことにする・・・

それはともかく、『占星術殺人事件』のエキセントリック度は間違いなく、それから顔面神経痛氏が、海のものとも山のものともつかない新人のデビューを強力にプッシュしたため、それまで松本清張を旗手とする『社会派』と呼ばれるジャンルか、赤川次郎、西本京太郎氏によるライトノベル的な派閥が二大勢力だった推理小説界に、『新本格』と呼ばれる推理小説のジャンルが確立して一大ムーブメントを巻き起こすことになった。自分の占い好きもそこから来ている。

しかし、当初は『新本格』は世の中に受け入れられなかった。顔面神経痛氏が編集主導で時刻表ミステリーを書かされてたくらいだ。 しかし、綾辻行人を筆頭として二階堂黎人なんかが出てきて、一方で対抗として、宮部みゆきなんかが出てきて、それが結局、金田一-コナンと現在に続く推理ブームの火付け役になったことは確かだ。

そして、自分自身そんなブームを楽しむかのように、『新本格』ジャンルを読みあさった。

 

『ガリレオ』シリーズの作者でもある、東野圭吾の作品は、そんな中、知ることとなった。最初に呼んだのは、『眠りの森』だったと思う。確か、学生時代バイトしてた印刷工場の休憩室の本棚に置かれていて、昼休みや休憩時間に暇つぶしで読み始めた・・・ 当時を思い出す・・・

東野圭吾は『新本格』で、京極夏彦氏とともに、現在まで最、最前線の第一戦で活躍し続けている数少ない作家の一人といえよう。この人の作品には他の人にはない特徴がある。どこかにホロッと泣かせる要素が入れられてあるのだ。

 

もう、事件の容疑者である松雪泰子が弁当屋で働いているのを見た瞬間、滂沱(ぼうだ)のごとく涙が溢れてきてしまった・・・ 松雪泰子といえば、自分らの世代にとっては、「白鳥麗子でございます!」のゴージャスなイメージしかない・・・ それが弁当屋のオバサンになってるとは・・・ いや、演技が上手くなったね・・・

まあ、それはよいとして、事件の被害者となる元夫、これが本当に悪そうな、いやらしそうな奴で、松雪泰子と中学生の娘にDV(ドメスティックバイオレンス)を奮う。それを見てるだけで、可哀相で、可哀相で、もう、涙が滂沱のごとく涙が出てきて・・・

 

で、いろいろあって、本作の主人公、天才物理学者の変人ガリレオこと、福山雅治をして、自分以上の天才と言わしめたのが、数学教師役の堤真一・・・ なのですが、それがまた、ガリレオ以上の変人、冴えない中年男を見事に演じきっていて、滂沱の涙ですよ。

 

その天才数学者の堤真一が、松雪親子をなんとか、助けようとするのだが・・・滂沱の涙

 

これ以上は書きませんが、もう、滂沱、滂沱の涙、本当はいけないんだろうけど、夕食を食べてなかったんで、映画館に行く前にマクドナルドに寄って、ビッグマックとパウンダリーバーガーを購入して、映画館の中でパクついてたんだけど、一口食べる度に、滂沱の涙、二口食べるたびに、滂沱の涙、このハンバーガーちょっと塩味が効き過ぎてるんじゃない?・・・ と思うくらい号泣してました。パクッ・・・パリパリ(レタスを噛みきる音)・・・ドッバー~~~の連続でした。

もう、映画の節々のシーンに対して品川庄司が出てきても。ダンカンが出てきても。雪山のシーンで四色問題のシーンで、あらゆるシーンに対して。分かるかな~?。自分の言いたいこと、伝わってるかな? 久しぶりよく泣いたなと思えるくらい、大号泣してました。ポケットティッシュ持ってて良かった・・・

 

ドラマとは全然違う。東野圭吾らしいといえばららしいのですが、TVドラマのガリレオらしくないといえばらしくない作品。ありえない。ありえない。あとからネットで検索して、この作品が直木賞を受賞した作品・・・ 二階堂黎人氏によって『新本格なのか否か』的な争いになった作品・・・ということを知りましたが、そんなのはどうでもいい。自分が思ったのは、

 

明かに、この映画化があっての、TVドラマ化だった・・・

 

のではないのかと思いたくなるような素晴らしい出来映え・・・

 

間違いなく、私の人生で映画館で見た邦画の中でNo.1な出来映えです・・・
と、いっても、これの前にみたアニメ以外の邦画は、『南極物語』か『典子は今』ですけど・・・

 

まあ、自分やガリレオや数学教師と同じくらいの世代の男女に是非見てもらいたい・・・と思う。もう、映画館では終わっちゃうかもしれないが・・・ DVDで出たら、レンタルして見てもらいたい・・・ 恋人や家族と見ずに、一人で・・・ 恥ずかしいくらい号泣しちゃいますから・・・

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2008年12月23日 (火)

32日目~試験直前 第121回日商簿記2級出題予想/問題集の難易度比較

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、

第28回 総合模擬問題(1)
第29回 総合模擬問題(2)
第30回 総合模擬問題(3)

を各自やりましょう。

 

以上で、約30日間続いた簿記のブログは終了です。最初は自分の培った知識、技術を上手く人に伝えられれば、2ヶ月間で日商簿記2級合格を果たせるのじゃないかというコンセプトで行いましたが、工業簿記の後半を書き綴っているうちに、各種の原価計算で、自分が取ってきた方法論はかなり異質なんじゃないかと思い始めるに至りました。

誰しも、教科書やテキストで採用されている方法を絶対視し、重要視し、採用したいものだと思います。しかし、教科書やテキストは明らかに、矛盾しない範囲で、アッサリと、曖昧なままに、誤魔化し半分で説明、解説されており、納得いかないから先に進めないというスパイラルに陥ってしまったのが、第119回、1回目の自分の受験でした。

自分で納得いくままに考察を重ね続け、簿記2級の裏に潜む矛盾の正体を看破しえて、独自の方法論を編み出した上で臨んだ、第120回の2回目の受験は、もはや敵ではありませんでした。ただ暗記するだけ、覚えるだけの『仕訳』は飽きてやらなくなってしまったため、満点での合格とはなりませんでしたが、それ以外の問2、問3、問5は全問正解です。日商簿記2級の範囲はほぼ完璧に理解しつくした感があります。

言い換えれば、簿記2級を遊び尽くした・・・ フルコンプリート達成した・・・ 感があります。ラスボス倒してのクリアでなく、全てのアイテム集めきって、全てのキャラクターを仲間にし、すべての魔法が使えるようになった感があります・・・・ そこまでのめり込んだのは、簿記2級という勉強が、いつしか知的パズルと化し、自分自身やってて面白かったからに他ならないと思います。この1日のエントリを書くのに5時間くらいかかるような意味の分からないブログがその証拠ですw 物凄い情熱でマップや攻略情報を書き込む、某ゲームクリアのサイトとか作っている感覚に似てしまっていますw

分からないところは分からないままに、曖昧なところは曖昧なまま進んで、それでも基準点70点をクリアして2級合格を取得してしまえるのが現在の簿記2級検定です。試験がそもそもゆとってあります。むしろ短期間で合格しようとするなら、広く浅くでラスボス攻略の方がベストなのかもしれません。圧倒的にそちらの方が楽です・・・ 私自身、簿記の先生になったとして、生徒にこのブログで書いたような内容を授業で教えるのか? といえば教えない気がします。無難に教科書に沿った解説に終始してしまうでしょう・・・

だけども、だけど、私と同じく、納得いかないから先に進めないというスパイラルに陥ってしまった諸兄にとって、このブログが一助となれば幸いです。

今回簿記ブログを完結するにあたり、約1年前のエントリを、最初からちょっと読み直してみたが、当初から簿記はRPGだとか、『現金過不足』はフレイザードだとか、ダイの大冒険に例えたりしてたんだな・・・ 全然忘れてたけど、まるで成長してないってことだな。

 

以後、残りの1月間で何をするのかといえば、過去問題集、模擬問題集をひたすら解いてアウトプットに努めて下さい。最低でも20本くらいは解くことを目標に・・・ 第0回で書きましたが、そもそも、テキストの段階なんて、ほんとうに重要ではありません。本番はここからです。テキスト→過去問で圧倒的な壁の存在をまず感じてもらいたい。

以下、私が解いた約60本分の模擬問題集、過去問題集のデータを記しておきます

 


模擬問題集、過去問題集、予想問題集の特徴

模擬問題集:過去5~10年くらい(30~50回)くらいの全てのパターンの問題を網羅している。たとえば、『銀行勘定調整表』とか『株主資本等変動計算書』など、最近のトレンドからは外れているとはいえ、一度はやっておくと安心できる。ちょっとちょっと本試験の数字を変えて掲載している感じ。各問題集とも第1回は簡単で、回が進むにつれ難易度は上がり、第8~10回になると難問になってくる。
過去問題集:過去問。旧会社法の問題もそのまま掲載されていたりする。過去問ゆえに、似たようなパターンの問題が重複する。難易度はまちまちだが、過去問ゆえに、これ以上もこれ以下もない。ただ、第107回だけは出題者の頭を疑う超絶レベルで異様に難しく(合格率5.7%)、現在の自分でもこれが初見だったら合格できなかったかもしれない。一度は挑戦してみてほしい。
予想問題集:
予想される出題範囲に特化しているが、かなりの難問。また、急いで作ってるので解説がかなり適当で端折り気味。しかし、出題予想はなかなか正確。これが問題なく解けるようだと、かなり安心。解けないからといって諦めることはない。

 

購入した問題集
DAI-X
日商簿記まるごと過去問題集 過去問(104~118)15本 1,400円
日商簿記合格レベル問題 模試10本 1,200円
税務経理協会

日商簿記検定模擬試験 模試7本+過去問1本 1,100円
第120回・121回 直前予想問題集 模試3本 1,000円
一橋出版

日商簿記検定模擬試験問題集 模試8本+過去問3本 820円
実教出版
日商簿記検定模擬試験問題集 模試10本+過去問3本 800円
TAC
第120回をあてるTAC予想問題集(模試3本) 1,400円

 

私の平均点
61.3 一橋 日商簿記検定模擬試験問題集(1回目)
73.0 DAI-X 日商簿記合格レベル問題
77.5 DAI-X まるごと過去問題集
71.1 税務経理協会 日商簿記検定模擬試験
81.6 実教出版 日商簿記検定模擬試験問題集
90.2 一橋 日商簿記検定模擬試験問題集(2回目)
75.0 税務経理協会 第120回・121回 直前予想問題集
76.7 TAC 第120回をあてるTAC予想問題集

※ 勉強が進むほどに実力が付くので、必ずしも点数と難易度は直結しない

 

問題集のレベル
難しい

第120回・121回 直前予想問題集(模試3本)(税務経理協会) 1,000円
第120回をあてるTAC予想問題集(模試3本)(TAC) 1,400円



日商簿記検定模擬試験(模試7本+過去問1本)(税務経理協会) 1,100円
日商簿記検定模擬試験問題集(模試8本+過去問3本)(一橋出版) 820円

今回の試験を含めた過去問(ただし107回は超絶レベル)

日商簿記合格レベル問題(模試10本)(模試DAI-X) 1,200円
商簿記検定模擬試験問題集(模試10本+過去問3本)(実教出版) 800円

 

テキスト

簡単

※ あくまで自分の主観なので、絶対ではありません。
※ 試験直前、『第12X回をあてるTAC予想問題集(模試3本)(TAC)』を3本とも制限時間内で合格基準取れるような実力がついていたなら、どういうレベル、どういう合格率の試験が出題されようが、まず間違いなく合格できます。

 


私の予想する第121回日商簿記2級

これまでの傾向

104_2

第1予想
問1 仕訳
問2 伝票
問3 財務諸表
問4 部門費計算
問5 直接原価計算

第2予想
問1 仕訳
問2 特殊仕訳
問3 精算表
問4 個別原価計算
問5 総合原価計算

 

最後に、2chの『資格全般』板の『日商簿記2級part○○スレ』で、このブログの書き込みとほぼ同じ内容の書き込みを見かけられた方もいるかもしれません。それは全部自分が書き込んだものなので、著作権的には問題ないかと思いますw

 

 

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2008年12月22日 (月)

31日目 工場仕訳 は、今後かなり重要な分野

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、

第25回 製品の受払い
第26回 営業費計算
第27回 工場会計の独立

を行いましょう。と、言っても、ここが試験分野的にどこなのかよく分かりません。あっちこっちで応用されてる気がします・・・ とりあえずは、『工場仕訳』にあたるのでしょうか・・・

工場仕訳は、ここ最近119回、120回と2連続で出題され、もしかすると、今後かなり重要な分野に発展してしまうのかもしれません。それは、工場仕訳は材料を入荷してから製品として出荷するまで・・・ つまり工業簿記の最初から最後まで全体を表現できるため、どの分野とも結びつけやすい。

材料費、労務費などを直接○○を集約して仕掛品にし、間接○○を集約して製造間接費とする・・・ 実際配賦と予定配賦・・・ 工場仕訳は工業簿記の基礎でもあるからです。それだけに特に難しくはありません。最初は意味が分からなくても、過去問、模擬試験とも第27回と似たような問題しか出てきませんので何度も繰り返しやってれば、しまいに覚えてしまいます。

○○原価計算の難問を解けたからと言って、工場仕訳を全く理解してないような受験生に合格は与えたくないという出題意図なのかもしれません。真面目に学習しましょう。

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2008年12月21日 (日)

30日目 全部原価計算 が分からないのは、あなたがダマされてるから

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、

第22回 原価・営業量・利益関係の分析
第23回 原価予測の方法
第24回 直接原価計算

の続き。直接原価計算と全部原価計算の比較について解説します。

よく、直接原価計算はだいたい分かったんだけど、全部原価計算がさっぱり分からない・・・って言い出す人がいます。

全部原価計算は直接原価計算の対立概念で、これまで最初から学習してきた、ごく普通の原価計算のことです。だから、全部原価計算が分からないというのは、直接原価計算以外には何も勉強してこなかったと言っているに等しい。だけど、受験生が『全部原価計算がさっぱり分からない』と言い出す理由も分かる気がします。なぜ、こんな矛盾が起こるのでしょうか。

 

それは、あなたがダマされてるからです。

 

直接原価計算と全部原価計算の理解度を測る問題で、両者の損益計算書あるいは両者の営業利益を作成させる問題があります(類題:一橋出版 日商簿記検定模擬試験問題集第6回問5、DAI-X 日商簿記合格レベル問題第4回 問5)。

098

まず、直接原価計算の方から考えていきます。直接原価計算は当期販売分のみに固定製造間接費を配賦させるだけなので、期首にいくら在庫があったか、期末にいくら在庫が出たか関係ないので、当期販売量が同じなら、第1期と第2期は共通になります。まあ、その理屈にいまいちピンとこなくても、とりあえず(  )の中を埋めていけば、下のような結果が自然に得られて納得できるでしょう。

099_2

 

次に全部原価計算(第1期)を考えます。全部原価計算と直接原価計算は何が違うのかといえば、製造原価の固定費が、期首、期末分に配賦されるかどうかということです。この問題は『先入先出法』ですが、第1期は期首に在庫はありません。ゆえに、第1期は製造原価の固定費1,800が、売上原価にいくら配賦されるかを考えると、

 第1期 売上原価:1,600    1,800×400/450

となります。

100_2

ちなみに、営業利益だけを求めるのであれば、

 第1期 期末在庫:200    1,800×50/450

なので、第1期は期末分に配賦される200だけ、直接原価計算の営業利益より、原価が下がりその分営業利益が上がる。よって第1期の営業利益は、直接原価計算の営業利益に200円足すことで、

 第1期 営業利益:1,100   900+200

と簡単に求めることが出来ます。

 

次に、全部原価計算(第2期)の方を考えましょう。第2期の期末分は『先入先出法』なので、期首の50の原価(つまり第1期の期末分に配賦された固定製造原価200円)はそっくりそのままま、売上原価に配賦されることになり、当期の固定製造原価分が期末分に配賦される分との和になりますので

 第2期 売上原価:1,775   200+1,800×400/450

となります。

101_2

ちなみに、営業利益だけを求めるのであれば、

 第2期 期末在庫:225    1,800×50/400

第2期の期首には第1期の期末分の200があるので、この分だけ原価が上がって、営業利益が下がる。これとの差額分だけ原価が下が営業利益は上がる。一方、第2期は期末分に配賦される225の分だけ直接原価計算の営業利益より、原価が下がりその分営業利益が上がる。よって第2期の営業利益は、

 第2期 営業利益:925    900+225-200

と簡単に求めることが出来ます。

 

実は、正直めちゃくちゃ分かりやすく説明書いたつもりなのですが、頭爆裂でしょう。一橋出版の類題の方は、損益計算書すら、すっ飛ばして、いきなり営業利益を求めさせられます。こういう問題が試験に出ないことを本気で祈ろうと思いました・・・

 

全部原価計算は、最初から勉強しているごく普通の原価計算なのに、さっぱり分からないとなってしまう矛盾がここにあります。そろそろ種を明かしましょう・・・ それは、ここに至るための基本の過程の説明を意図的に一つすっ飛ばしているからなのです。

それに気づけば、上の説明もいずれ理解できるようになります。その点をふまえて、もういちど最初から全部原価計算問題を考え直してみましょう(上の解説で理解できた人は以下の解説は全く必要ありません。わざわざ簡単に考え直す必要はありません。次に進みましょう。)

102

なにがすっ飛ばされているのかというと、『売上原価を計算する過程』です。

103

なぜか、教科書、テキスト等は赤いところ・・・売上原価を計算する過程・・・がすっ飛ばされているのです。完成品の原価を求めるために、期首と当期の合計から期末を引く・・・ そのために、期末の原価を求める・・・ これは総合原価計算です。式は理解できると思います。

この過程をすっ飛ばして、いきなり売上原価を考えさせるから訳が分からなくなってしまったのです。

こういう問題に、苦手意識を持ってるなら、売上原価を総合原価計算で出してみてください。最初は時間がかかるし大変かもしれません。しかし、これに十分慣れたら、いずれ冒頭のスマートな方法で解けるようにもなると思います。

全部原価計算が『全部』と名乗る理由、私がごく基本的な原価計算であると主張する理由も、理解していただけたかと思います。

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2008年12月20日 (土)

29日目 直接原価計算/CVP分析 は、方程式を一つ覚えるだけで全て解ける

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、

第22回 原価・営業量・利益関係の分析
第23回 原価予測の方法
第24回 直接原価計算

について解説します。範囲が明確でないのですが、要するに直接原価計算、CVP計算と呼ばれているあたりです。

直接原価計算-全部原価計算

原価計算においては、月末の販売量と在庫量がわからないと正確な原価は出せなが、販売量と在庫量に関わらず、いくらで作って、いくらで売ったら、い くらぐらいの利益がでるのか、生産の予測のために考えられたのが『直接原価計算』、月末まで待って販売量と在庫量を知ってから正確な原価を出そうというの が、『全部原価計算』。つまりは、全部原価計算は普通の正確な原価計算。原価計算の中で『直接原価計算』は唯一、正確でない値、だいたいの値です。なので、正確な企業の報告書には使うことができません。これだけは、原価計算の値が異なっても納得です。

 

直接原価計算は具体的に何が適当になっているのかというと、製造間接費は固定分と変動分に分けられる。製造間接費の固定費は例えば、『工場の減価償却費』など。これらは毎月毎月一定額だ。

正確な原価計算を行おうとする場合、固定製造間接費を当期販売分と、月末在庫分に配賦していくのだが、

094

一つ根本的な問題があって、『月末在庫というのは、当然、月末になってみないと分からない』ということである。もちろん、工場経営に関する報告書を提出するのは、月末までまって、きっちりと正確な減価を割り出し、そこからきっちり正確な利益を導くのだが、ここにせっかちな社長がいて、工場経理担当者に『今月の利益はどのくらいになりそうかね』と聞かれたときに、『いや、今はまだ20日なんで、月末にならないと分からないですよ』と答えるしかなかったら社長は怒るだろう。

タコ社長が怒る怒らないの話なら、適当にゴマをすってゴマかしてればいいのだが、月末にならないと利益がどのくらい出るのか知れないと、『それじゃあ、来月はどのくらい生産すればいいのか』企業として予測が立たないということである。

そこで考え出されたのが、直接原価計算である。

095

直接原価計算では、固定製造間接費を期末分に配賦させない。当期分にすべて配賦してしまう。ゆえに、その分だけ、原価が高く付くことになるので、営業利益が下がることになる。

 

だいたい『直接原価計算』がどういうものか、分かったところで、本日は、

第22回 原価・営業量・利益関係の分析
第23回 原価予測の方法

あたりの、CVP分析と呼ばれる問題について解説したい。CVP分析とは、この直接原価計算に絡んで出されることの多い問題で、いくらのものを、いくらで売ったら、どれくらい利益が上がるか予測を立てようというものである。まずは以下の公式を覚えてもらいたい

損益分岐点の販売量=固定費/製品の単位あたり貢献利益
損益分岐点の売上高=固定費/貢献利益率(売上貢献利益率)
目標利益を達成するための販売量=(固定費+目標利益)/製品単位あたり貢献利益
目標利益を達成するための売上高=(固定費+目標利益)/貢献利益
目標売上高高利益率を達成するための売上高=固定費/(貢献利益率-目標利益率)
安全率=(売上高-損益分岐点の売上高)/売上高
損益分岐点比率=損益分岐点の売上高/売上高

ここも公式の鬼嵐です。『助けてプルぅぅぅぅト!』・・・と、思わず叫んだポパイも多いでしょう。すがるように、副読本の簿記講義を開いてみると、そこはまさに、人外魔境でした。

p:製品の販売単価
X:製品の販売量
S:売上高(=pX)
V:変動費
1:製品単位あたり変動費(=V/X)
2:変動費率(=V/S)
F:固定費
g:目標営業利益
r:目標売上高営業利益率

SBE=F+v2SBE
 
∴SBE-v2SBE=F
  (1-v2)SBE=F
       SBE=F(1-v2)
         =固定費/(1-変動比率)

S=F+v2S+g
 ∴S-v2SBE=F+g
       S=(F+g )(1-v2)
         =(固定費+目標営業利益率)/(1-変動比率)

g=rSとおけばよい
S=F+v2S+rS
 ∴S-v2S -rS =F
          S=F/(1-v2-r)
            =固定費/(1-変動比率-目標売上営業利益率)

・・・

以下、延々延々とこの手の数式が羅列され続けます。

『ああ、なるほど、そういうことだったんか』と思えるようなら、この年になって簿記2級なんて勉強してなかったはずです。でも、ご安心下さい。こんなものを覚えきってここを乗り切った人間はごく少数です。

ここを乗り切る方法は、実は人によって様々でどれが最もよいのか判断しかねるのですが、私がとった方法は、

 X=固定費+変動費/売価X (X=損益分岐点の売上高)

という方程式だけを覚えるというものです。まず『損益分岐点』というのがなにかというと、新聞を読んだり、TVのニュースでたまに出てきたりする言葉なのですが、これ以上売ったら利益がえる、売上がこれ以下なら損失になってしまうポイント、つまり、『損』と『益』の『分岐』の『点』です。

固定費が50万円、変動費(変動売上原価)が50円、売価が100円だったとき、この式に当てはめてみると、

 X=50万+(50円/100円)X
 X=50万+1/2X
 1/2X=50万
 X=100万

つまり、このケースでは100万円売り上げると、損も得もしない。100万円が損益分岐点の売上高ということになります。

では、問題が『損益分岐点の売上個数は何個か?』という問題の場合は、

 100万円÷100円=10,000個です。

関係ないけど、競馬歴が長いと、『100円の100倍は1万円、1万円の100倍は100万円、100の1万倍が100万円』って常識的に知ってます。

『営業利益が20万出るようにするための売上高は?』という問題の場合は、(営業利益:α)として、最初の式に+αしてやります。損益分岐点の売上高にプラスアルファされた分が儲け、営業利益です。

 X=固定費+変動費/売価X+α (X=損益分岐点の売上高、営業利益:α

 X=50万+(50円/100円)X+20万
 X=70万+1/2X
 1/2X=70万
 X=140万

『営業利益が20万出るようにするための売上個数は何個か?という問題なら、 

 140万円÷100円=14,000個です。

 

もう少し具体的な問題で考えてみましょう。

096_3  
(第114回 問5より改題)

まず『貢献利益率は何%か?』
貢献利益率とは売上高にしめる貢献利益の割合なので、

 (答)貢献利益÷売上高=28,000÷70,000=40%

『損益分岐点販売量は?』

 X=固定費+変動費/売価
X (X=損益分岐点の売上高)

に代入して、

 X=14,000+(108+12)/200X
 X=14,000+120/200X
 X=14,000+3/5X
 2/5X=14,000
 X=35,000

 (答)35,000÷200=175個

『安全余裕度を販売量でいえば?』
『安全余裕度とは損益分岐点の営業量と予定(実際)の営業量との差である』と親切にも問題文に書いてあるので、今回は、

 70,000-35,000=35,000(安全余裕度)
 (答)35,000÷200=175個

と簡単に出せます。そして売上高に占める安全余裕度が『安全余裕率』です。『貢献利益率』や『営業利益率』、『損益分岐点比率』は、損益計算書に書かれているので、それを売上高で割ってやればいいんだな・・・

097

と類推できますが、『安全余裕率』だけは『安全余裕』の文字が何を意味するのか知っていないと、『安全余裕率』を出す式がポンと頭に浮かんできません。『この安全余裕が大きければ余裕があって経営が安全だが、下がって、0になって、マイナスになってしまうと、経営はピンチになってしまう・・・』とイメージして、覚えておきましょう。第117回の問5では問題文中の説明なしに『安全余裕率』を問う問題が出てきました。

『売上高営業利益率は?』

 (答)営業利益÷売上高=14,000÷70,000=20%

『売上高営業利益率26%の売上高は?』

 X=固定費+変動費/売価X+α (X=損益分岐点の売上高、営業利益:α

 

に代入して、

 α÷X=26% α=0.26X

 X=14,000+(108+12)/200X+0.26X
 X=14,000+120/200X+0.26X
 X=14,000+3/5X+0.26X
 X=14,000+0.6X+0.26X
 X=14,000+0.86X
 
0.14X=14,000
 
(答)X=100,000

『この時の貢献利益は?』
この時の販売数は、

 100,000÷200=500個

 変動費は 108×500=54,000
 変動販売費は 12×500=6,000

貢献利益は、損益計算書を見ると分かりますが、

 (答)貢献利益=売上高-変動費-変動販売費
          =100,000-54,000-6,000=40,000

このように、試験レベルのCVP計算は式を一つ覚える+α程度で、計算に時間がかかっても全て解けます。『時間をかけたくない・・・』と言われる方は、がんばって公式を覚えていってください。

また、ここでは、問題を改題して桁数を落としましたが、実際の試験問題はトヨタとは言いませんが、HONDAクラスの何十億単位の物凄くスケールのでかい原価計算になっています。桁の大小に惑わされないようにしましょう。

 

まとめると、CVP計算でまず覚える式は、
 X=固定費+変動費/売価X (X=損益分岐点の売上高)

これの派生となる式が、
 X=固定費+変動費/売価
X+α (X=損益分岐点の売上高、営業利益:α

『~~率』というのは、『~~』を『売上高』で割ったもの。『~~』は損益計算書に書かれているので類推できる。ただ『安全余裕率』だけは個別に覚えて試験に安全と余裕を期しましょう。

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2008年12月19日 (金)

28日目 標準原価計算 『シュラッター図』は、恐ろしいほど万能

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、

第20回 標準原価計算(1)
 標準原価計算の方法と記帳
第21回 標準原価計算(2)
 標準原価計算の原因分析

の続きです。製造間接費差異の解法を考えます。

ここはしょうがない・・・“シュラッター図”を覚えてください。シュラッター図とは、正確にはシュラッターシュラッター図といいます。メガホン図、ヒラメ図、魚のひらき図といわれることもあります。シュラッター図に関しては、自分の発明でないので、説明は省きます。教科書等を参考しにするか、適当なサイトでも検索してみててください・・・

しかし、私が発見したのは、『シュラッター図は恐ろしいほど万能である』ということです。製造間接費をシュラッター図を使って予想問題なんかを解いている人で、『数値は導けても、有利差異なのか不利差異なのかがいまいちよく分からない?』『シュラッターの変形みたいな図が出てくるときがたまにあって、どうい状況で使えばいいのかいまいち、よく分からない・・・・?』こういう疑問が沸いた人もいるでしょう。この問題は、このブログの以下を読めば、全て解決します。

では、次の問題を解いてみましょう。

076

シュラッター図で解きます。下の三角は固定予算を、上の三角は変動予算を表しています。これは、私の『グラフを使って解く材料費差異&労務費差異の解法』の直線上にある解法の一種なのです。考え方は共通している部分が多いです。

077

まずは、分かってる数値を書き込んでください。

078

数値を書き込んだら、計算によって分かる部分も書き込みます。まず『固定費率』が分かり、ゆえに『変動費率』も分かります。これによって、

079

予算差異、能率差異(変動費)、能率差異(固定費)、操業度差異をグラフから解くことができます。式の立て方は、昨日の材料費差異、労務費差異を解くやり方と全く同じです。

さらに、シュラッター図のグラフは、製造間接費の差異を分析する公式

製造間接費差異の分析(4分法)
予算差異=実際発生額-実際作業時間における変動予算許容額
変動能率差異=(実際作業時間-標準作業時間)×変動賃率
固定能率差異=(実際作業時間-標準作業時間)×固定費配賦率
操業度差異=(基準操業度-実際作業時間)×固定配賦率

根拠にしてグラフ化しただけのものです。それを言うなら、私のグラフを使って材料費差異、労務費差異を解く方法も、公式を根拠にグラフ化しただけのものだけなんですけどね・・・

 

では、応用問題

080

実際の作業時間が標準よりも少なくて済んでしまった・・・『お得だ』というパターン。シュラッターに当てはめると、

081

こうなります。『グラフにマイナスの数値が出ても慌てない』、『マイナスの数値が出るときは、貸方差異だ』というのは、昨日、一昨日勉強しました。われわれ大人数学を理解したものの勝利です。

ところで、みなさん、過去17回の試験の中で、標準原価計算の問題はだいたい3回置きに1回、計5~6問あったのですが、このグラフにマイナスの数値が出る製造間接費差異を求めさせる問題(つまりは解が貸方差異になる問題)って、何問出てきたか、知ってますか? 『実際の作業時間が標準よりも少なくて済んでしまった』というケースは実社会の現場では、普通に考えられることでしょう・・・ 何問出題されたか知ってますか?

そう、ただの1問も出されていません

なぜか・・・。その理由は『グラフにマイナスの数値が出る』のは、簿記2級の数学レベルを超えているから・・・としか考えられません。極めつけは第110回の問5、なんと、この話題に触れんがため、解答用紙に『製造間接費差異の能率差異と操業度差異(両方貸方差異)』が最初から書き込まれているのです。こんなバカな話があるでしょうか・・・ これでは、製造間接費差異を求める問題というより、ただの足し算引き算の問題になってしまっています。

なんすかね、このゆとられっぷり・・・

われわれ、大人数学をマスターした層は、たとえ、グラフにマイナスの数値が出ても慌てません。それが『貸方差異』なんだと理解することができます。実際の試験では今後とも出てこないのかもしれません。各社が出している模擬試験問題集や予想問題集では、ゆとってないので、解が貸方差異になる問題も含まれます。落ち着いて考えてクリアしてください。

 

この、大人数学の概念は、新たな境地を開くことになります・・・ では、次の問題

082_2

『固定予算を前提にしている』というのは、予算の変動費の部分がないということです。慌てず、シュラッター図に数値を入れていってください。

083

われわれ大人数学マスター組は、余裕でグラフに『変動費0円』と書き込みます。ところが、世の中の簿記2級のテキスト、教科書のたぐいはこういう解法を許容しません。苦し紛れなのか、シュラッターの変形図みたいなモドキ図をいきなり出してきて、説明しようとしています。これが我々大人を混乱させる元になっていたのです。

090

こんな図が解答の解説にいきなり出てきたとして、『なるほど!』と納得できるでしょうか?どう考えても無理でしょう。『この図は何を根拠にして生み出されてきたのか』『いつ学習したのか?』『他にもこういうシュラッターの変形パターンはあるのか?』『こういう変形パターンは、いくつあるのか?』さまざま疑問が沸いてくるのではないでしょうか。

なぜ、こういう変形図をいきなり出してきて、それが解だとするのでしょうか・・・?その答えは一つ、『グラフに0円と書き込む』は、簿記2級学習者の数学レベルを超えているから・・・です。

私は、そう推理します。『製造間接費差異は、シュラッター図の基本を一つ覚えるだけで全て解ける。ただし、グラフにマイナスと0を書き込むのを許容せよ』という解法とどちらが合理的で、シンプルで、理解し易しいですか?

次の問題

084

標準原価計算の問題でなく、製造間接費差異を求める問題。一般的なテキストだと、こういうモドキ図で説明しています。

091

で、次がシュラッター図そのまま当てはめる解法

085_2

『グラフに0の長さを許容する・・・』それだけです。

次の問題

093

モドキ図でとくと、

092

『こっちの方がスッキリしていいじゃないか!』と思われる人もいるかもしれません。問題は、試験問題からこの図が連想できるか? なんですね・・・ 連想できるほど勉強が進んでしまってれば問題はありません。そこまで勉強してなければ、0とマイナスを許容した上で、基本のシュラッター図に当てはめて解きましょうって話です。

087

 

最後に、簿記ワークブック第10回 製造間接費計算(2)の問7、以前分からなくても気にしないでくださいと書いていた回。をシュラッター図で解くとこうなります。参考までに

088

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2008年12月17日 (水)

27日目 標準原価計算 材料費差異と労務費差異のオリジナル解法

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、

第20回 標準原価計算(1)
 標準原価計算の方法と記帳
第21回 標準原価計算(2)
 標準原価計算の原因分析

の続きです。材料費差異と労務費差異のオリジナル解法です。早速、次の問題を考えてみましょう。

064

標準の材料費600,000円と、実際にかかった材料費653,600円との差(差異)、つまりは総差異53600円を価格差異と数量差異に分析しましょうという問題です。これは材料費の問題ですが、単位を『kg』から『時間』に変えると、労務費差異を分析する問題になります。要するに、材料費差異と労務費差異の考え方は全く同じです。

065

『総差異=53600円(借方差異)』と、考えるまでもなく書きましたが、『実際』の方が『標準(予定)』よりお金がかかってしまったら『損』です。費用として計上することになります。だから『借方差異(不利差異)』となります。詳しくは、日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・ 20日目 を読んで下さい。

 

では、解法編にまいります。

066

こういうグラフをパッパッと書いて下さい。縦軸、横軸を書いて、斜め線を2本書いて、縦線を2本書きます。線と線との間隔や角度は超適当でかまいません。

067_2

で、手前の(原点に最も近い)三角形に『標準』のデータを書き込んで下さい(尚、この手順は終生変わらない原則です)。図の赤棒で表現されているのが、『@1,500×400kg=』で、『標準の価格の600,000円』です。次に、

068

奥側(原点から最も遠い)の三角形に『実際』のデータを書き込んで下さい(尚、この手順は終生変わらない原則です)。慣れてくれば、いちいち『@1,520円』と書かなくても、差額の『@20円』を頭の中で計算して書いてしまってもかまいません。図の緑棒で表現されているのが、『@1,520×430kg=』で、『標準の価格の653,600円』です。つまり、

069

総差異は、実際-標準なので、緑棒と赤棒の差で表現されているということが理解できるでしょうか・・・ 

最後に、緑棒と赤棒の差を分析します。

070

見て分かる通り、紫棒は、数量が変動するに従って棒の長さが変わります。だから『数量差異』です。一方、青棒は、価格が変動するに従って、棒の長さが変わります。だから『価格差異』です。

一応まとめてみました。

111

これが材料費、労務費の価格差異、数量差異を求める解法です。

重要なのは、手前の三角に『標準』のデータを書き、奥側の三角に『実際』のデータを書くという点です。これは終生変わらぬ原則です。たいていの問題は、実際の方がオーバー(予算オーバー)しているように作られているので、実際の方が大きくなった方が、見た目で分かりやすいからです。標準→実際の並び順は、製造間接費差異を解くシュラッター図と共通させている意味もあります。

 

では、別の問題を考えてみましょう

071

今度は労務費差異を求める問題。しかも、実際の方が時間がかからなくて済んだ・・・というケースです。原則通り手前に『標準』、奥に『実際』のデータをにグラフに書き込んでみて下さい。

072

『グラフにマイナスの数値が発生しちゃったよ~~~ォ』などと、オタオタしないでください。そんな中学レベルの悩みは持たない!・・・と、昨日確認しあったじゃないですか!数値がマイナスになるなら、それはそれででよし!なのです。ただ、数値がマイナスになる場合の差異は、『貸方差異』なのです。

最後に、

073

の問題を考えてみましょう。実際の方が単価的にも数量的にも少なくてすみました。お得です。当然、総差異の段階から『貸方差異(有利差異)』というケース。これをグラフにしてみると・・・

074

角度がマイナスでもいいじゃない・・・ 数量がマイナスでもいいじゃない・・・ それで求めた数値がマイナスなら、『貸方差異』だ!というだけの話・・・

 

ようするに、このグラフで解く方法というのは、材料費差異、労務費差異を解く公式

直接材料費差異の分析
価格差異=(実際単価-標準単価)×実際材料消費量
数量差異=標準単価×(実際材料消費量-標準材料消費量)

直接労務費差異の分析
価格差異=(実際賃率-標準賃率)×実際直接作業時間
数量差異=標準賃率×(実際直接作業時間-標準直接作業時間)

をグラフ化しただけのものです。

 

ここで一つ気をつけてもらいたいことがあります。

075

模擬試験問題などは、そういうタイプの問題が多いです。答えを書くときに、プラスマイナス逆にしなければならない時があります。尚、この『逆転現象』の問題は、製造間接費を求めるシュラッター図でも同じです。この点は、明日説明します。

とりあえず、昨日の『標準原価計算問題を解く上での素朴な疑問』のうち、『数値は導けても、有利差異なのか不利差異なのかがいまいちよく分からない?』は、材料費差異と労務費差異については解決しました。

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2008年12月16日 (火)

26日目 標準原価計算 は、すべては、グラフで解ける

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、

第20回 標準原価計算(1)
 標準原価計算の方法と記帳
第21回 標準原価計算(2)
 標準原価計算の原因分析

を勉強します。

標準原価計算と実際原価計算
最初から材料の単価や、賃率が決定しているなんて方が稀だから、だいたいの標準量を決めて平均的な原価計算を行おうというのが『標準原価計算』です。で、実際の材料単価や賃率を元に原価計算するのが『実際原価計算』。その差異と差異の分析が問題とされます

差異の分析は公式で出すことができます。私も、例によって、公式を暗記しようとしました。まずは次の公式を暗記してみて下さい。

直接材料費差異の分析
価格差異=(実際単価-標準単価)×実際材料消費量
数量差異=標準単価×(実際材料消費量-標準材料消費量)

直接労務費差異の分析
価格差異=(実際賃率-標準賃率)×実際直接作業時間
数量差異=標準賃率×(実際直接作業時間-標準直接作業時間)

製造間接費差異の分析(4分法)
予算差異=実際発生額-実際作業時間における変動予算許容額
変動能率差異=(実際作業時間-標準作業時間)×変動賃率
固定能率差異=(実際作業時間-標準作業時間)×固定費配賦率
操業度差異=(基準操業度-実際作業時間)×固定配賦率

『助けてポ~ォパ~イぃぃぃ』・・・と、思わず叫んだオリーブちゃんも多いでしょう。ご安心下さい。公式丸暗記法でここを乗り切ったのはごく少数です。一般には、直接材料費差異と直接労務費差異は、

058_2

こういう面積を表す図で、製造間接費差異は、『シュラッター図』と呼ばれるグラフで乗り切っています。私はまず、上の図が何を意味してるのかがサッパリ分かりませんでした。そして悩みに悩んで、苦悶した結果、オリジナルな解法を編み出しました。そして、一つの結論に辿り着きました・・・それは、

『すべては、グラフで解ける』

ということです。まあ、このブログでもシュラッター図だけは覚えなきゃならないんですが・・・

面積を表す図&シュラッター図で解いている一般の方も、一度は思われたことがあると思います。

『なぜ、材料と労務費は面積の図で解いて、製造間接費はシュラッターで解くのか?』
『数値は導けても、有利差異なのか不利差異なのかがいまいちよく分からない?』
『シュラッターの変形みたいな図が出てくるときがたまにあって、どうい状況で使えばいいのかいまいち、よく分からない・・・・?』

なぜ、教科書で説明されている解法は、こういう様々な疑問を生むのでしょうか・・・ それは解説をぼやかしているからです。中学数学レベルでは説明しきれないからです。

私のオリジナル解法はその点、完璧です! 上の様々な疑問を全て解決しています!! 完璧に整合性がとれ、完璧に調和しています!!! 完全理解を達成しています!!!! まさに高卒数学レベルの解法,、大人数学レベルの解法と言えます!!!!!

 

前置きはそのくらいにして、まず、標準原価計算を説明する前に確認しておきたいことがあります。

059_2
この図は理解いただけるでしょうか。縦軸に金額、横軸に個数を取った1次関数のグラフで、角度が@400円(400円/個)なら、20個の金額8,000円は、図の赤い棒で描かれているということを・・・ これはでも、たしか、中学くらいの数学で習った気がします。

では、次の図は理解いただけるでしょうか。

060_2

先に出た図と全く同じですが、赤い棒で表されているのは100円です。赤い棒は同じ長さなのに、最初のグラフと7,900円も差がついています。それは、見た目全く同じくらいの約60度くらいの角度に、『@400円』と書き込まれているか、『@100円』と書き込まれているかの違い。見た目同じくらいの原点から約8cmの位置に『40個』とかかれているか、『1個』と書き込まれているかの違いです。

要するに、見た目の図の角度や長さは本質的に全く関係なく、どういう数値が書かれているかが本質的な問題なのです。見た目の矛盾に騙されてしまう厨房(中学生のお子様)には理解できません。

これをクリアできたあなた、次は理解できるでしょうか・・・

061_2

角度『@0円』なら、横軸の個数がいくらでも、赤い棒で表されているのは、0円です。見た目は存在しているようでも0円。なし。個数が∞個でも0円。次はどうでしょうか

062

個数が-10個なら、赤棒は-5,000円を表しています。

063

角度が『-@500円』の場合も、理解・・・というか、許容していただけるでしょうか・・・ 許せるか許せないかです。そんな気持ち悪い、常識的にありえないのは許せない!という方は、この先の私の標準原価計算の説明は理解していただけません。

 

見た目の問題じゃなく、概念の問題・・・なんです・・・ 数学とはそういうものです。なんとなく高等数学っぽいです。これが理解できていると、明日からは話が早いです。理解できないなら、この先、私の説明は辛いです。

一応このブログは高校入試レベルまで数学は理解してた人間が、短期間で簿記2級の内容はともかく、資格を取得しようというコンセプトなのでご容赦下さい。

本日は、小手調べ的にも、第20回 標準原価計算(1)をやっておいてください。差異の分析はまだ出てきません。

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2008年12月15日 (月)

25日目 総合原価計算 『仕損品』とは、失敗作のこと

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、昨日、一昨日の続きです。

第16回 総合原価計算(1)
 総合原価計算の意義と単純総合原価計算
第17回 総合原価計算(2)
 等級別総合原価計算および組別総合原価計算
第18回 総合原価計算(3)
 工程別総合原価計算
第19回 総合原価計算(4)
 仕損、減損および副産物の処理

のうち、仕損品の概念について学習します。

『仕損品(しそんじひん)』とは、失敗作のことです。作ってる過程で失敗して、製品になれない、なりようにないものです。製品にはなれなくても材料として復活できる場合(この場合、『材料としての評価額がある』と表現します。)もあります。

051

図にするとこうなります。が、そんなのはどうでもよくて、あくまで2級範囲では考えなければならないのが、『完成品の原価のみに負担させる』のか『完成品と仕掛品の両方の原価に負担させるのか』どちらなのかということです。

工程の途中で仕損品が発生する場合は、『完成品と仕掛品の両方の原価に負担させます』。一方、工程の最終過程で仕損員が発生する場合は、『完成品の原価のみに負担させます』。なぜなら、『仕掛品』というのはそもそも工程の最終過程に達していないものだからです。

製造が難しい工業品は、仕損品もいっぱいでるでしょう。するとどうなるか・・・ 当然完成品の原価が高くつくことになります。それが価格に反映されます。常識で考えたらわかりますね。これが『原価に負担させる』ということです。つまりは、仕損品の分だけ、原価が高くなります

ここまで理解できれば、十分です。

 

具体例で見ていきましょう(第115回 問5より改題)

052_2

仕損が途中で発生とうことは、仕掛品と完成品に負担させるということです(注:以下の加工費を求める計算式は、あくまでこのブログでの公式に当てはめた計算です。教科書に載っている解き方とは異なります。詳しくは前回と、前々回を参照して下さい)

053

赤で示したのが仕損品の影響です。仕掛品の原価を求める式の分母から仕損品の分を引いてやると、その分だけ仕掛品の原価が上がります。つまり、仕掛品に負担させていることになります。完成品は、仕掛品に負担させてやると、自動的に負担されることになります。

 

別の例で見ていきましょう(第119回 問5より改題)

054

仕損が工程の終点で発生とうことは、完成品のみに負担させるということです。

055

一応、仕損品に負担させるなら・・・ということで、赤で示して見ましたが、今回は仕掛品には負担させないので必要ありません。×印をつけてみました。仕掛品に負担させない以上、仕損品は自動的に完成品のみに負担されることになります。仕損品は無視して解いたのと計算は同じです。

 

仕損品に評価額が認められる場合(材料として復活できる場合)は、そもそもの材料費からその分だけ控除します。材料費が最初から安くなってた・・・と考えても同じことです。

例えば最初の問題で、仕損品の評価額が¥107,200である場合は、

056

となります。問題が、

057

となってた・・・と考えても、同じことだ。

 

 

以上で、総合原価計算は全てです。ここまで理解できれば、総合原価計算の問題は全て解けます。頑張ってください。

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2008年12月14日 (日)

24日目 総合原価計算 『進捗度』とは、完成度のこと

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、昨日の続きです。

第16回 総合原価計算(1)
 総合原価計算の意義と単純総合原価計算
第17回 総合原価計算(2)
 等級別総合原価計算および組別総合原価計算
第18回 総合原価計算(3)
 工程別総合原価計算
第19回 総合原価計算(4)
 仕損、減損および副産物の処理

のうち、進捗度の概念について学習します。

『進捗度』とは、完成度のことです。

仕掛品 進捗度80%

製造過程の当初に材料を投入する場合、仕掛品は80%まで完成している。80%は材料が投入され、加工もなされているが、20%は材料だけが投入され、加工は全く手つかず・・・ということを意味します。材料は100%投入されています。

仕掛品 進捗度(5分の4)

というような表現もされることがありますが、意味は全く同じです。

製造過程の中間で材料を投入した・・・とある場合は、80%まで過程が進んでいるので、材料は100%投入されていることになります。注意しなければならないのは、製造過程の最終段階で材料を投入した・・・とある場合は、材料の投入は全く行われていない。0%だということです。加工費は製造過程全体を通して投入されるものですが、材料費はたいがい、一瞬で投入されるものだからです。もちろん、『材料Bは、製造過程全般を通して投入していく・・・』みたいな注釈があれば、加工費と同じとらえ方をします。

月初仕掛品 進捗度80%
月末仕掛品 進捗度60%

を図で表すと、
031

ということを表しています。ここまではご理解いただけるでしょうか。

 

では、具体的に以下の例で考えてみましょう(平均法、先入先出法、後入先出法の考え方については、先日行ったので省略します。進捗度の考え方しか説明しません。)

032_4

このデータから、平均法を用いた場合の、月末仕掛品にかかる加工費完成品にかかる加工費を求めます。

033

月初の加工費358,000は、上の図の月初仕掛品の80%にだけ使われた費用で、残りの20%+当月投入分を合わせて、1,200,000を使うことになる。しかし、月末仕掛品のうち、40%は全く加工されていません。つまりは、当月投入分から、月末仕掛品の40%分を引いた値が、当月投入の加工費1,200,000ということになります。つまりは、『投入量合計』側の金額合計は358,000+1,200,000、『投入量合計』側の個数合計は、10+30-(5×40%)

『投入量合計』側で、1個あたりの単価を求める。

034_2

②それに月末仕掛品の個数を掛ける。それが月末仕掛品にかかる費用
月末仕掛品の個数は5個ではなく、その60%分の3個です。

035_2

③全体量から月末仕掛品にかかる加工費を引く。それが完成品にかかる費用

036_3

 

次に同じ問題で、先入先出法を用いた場合の、月末仕掛品にかかる加工費完成品にかかる加工費を求めてみます。

037

月初の加工費80%分の358,000は、そっくりそのまま完成品に使われてしまいます。当月投入分の個数は、『月初仕掛品の20%+当月投入分-月末仕掛品の40%』、つまり、そこに1,200,000が使われています。

『投入量合計』側で、1個あたりの単価を求める。

040

②それに月末仕掛品の個数を掛ける。それが月末仕掛品にかかる費用

041

③全体量から月末仕掛品にかかる加工費を引く。それが完成品にかかる費用

042

念のため、昨日の公式に当てはめて、合っていることを確認してみましょう。

先入先出法の月末仕掛品原価
016

043

 

最後に、後入先出法を用いた場合の、月末仕掛品にかかる加工費完成品にかかる加工費を求めます。

039_2

全体図を書くと複雑になりすぎるので、昨日の図を参考にして下さい。要するに月初仕掛品が月末仕掛品を上回っているか、下回っているかだけを考えます。今回は、
月初仕掛品10×80%=8個>月末仕掛品5個×60%=3個で上回っています。この場合は簡単で、月初仕掛品の単価がそのまま月末仕掛品の単価となります。

『投入量合計』側で、1個あたりの単価を求める。

044

②それに月末仕掛品の個数を掛ける。それが月末仕掛品にかかる費用

045

③全体量から月末仕掛品にかかる加工費を引く。それが完成品にかかる費用

046

 

問題を改変して下回っている場合を考えましょう。

047

月初仕掛品10×80%=8個<月末仕掛品15個×60%=9個で下回っています。

『投入量合計』側で、1個あたりの単価を求める。
9個のうち、8個は月初仕掛品をそっくりそのまま使えますが、
残りの1個(15個×60%-10個×80%=9個-8個)を当月投入分で補填してやることになるので、当月投入分の単価を考えます。
048

②それに月末仕掛品の個数を掛ける。それが月末仕掛品にかかる費用
月初仕掛品全部+当月投入1個分です。
049

③全体量から月末仕掛品にかかる加工費を引く。それが完成品にかかる費用

050

ここで、問題を改変するときに、さりげなく、『当月加工費を¥1,260,000』にしました。なぜなら、¥1,200,000では割り切れかったからです。試験問題はゆとり形式なので、たいがい割り切れるように作ってあります。もし、どうしても式の立て方が理解できなければ、『割り切れるように式を立ててみる』という手があります。おそらく、受験生の半数がこの手を使っていると思われます

しかし、『割り切れない場合は、小数点第一位を四捨五入して・・・』みたいな注釈があればおしまいです。総合原価計算は、これから後に行う原価計算の中でも基本中の基本です。例えば、第118回、第119回、第120回と3連続で、総合原価計算を理解してなければ解けない問題が出ています。そこにさらに直接原価計算、標準原価計算をミックスしてきています

それよりなにより、『割り切れるまで法』は、実務じゃ全く役に立ちません。最後の最後の手段、奥の手にしておいて、できるだけ完全理解に努めて下さい。

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2008年12月13日 (土)

23日目 総合原価計算 は、なぜ図で説明されても分かりにくいのか?

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、いよいよおまちかね。2級工簿の中心中の中心

第16回 総合原価計算(1)
 総合原価計算の意義と単純総合原価計算
第17回 総合原価計算(2)
 等級別総合原価計算および組別総合原価計算
第18回 総合原価計算(3)
 工程別総合原価計算
第19回 総合原価計算(4)
 仕損、減損および副産物の処理

を学習します。前回、総合原価計算は、基本中の基本の原価計算と書きましたが、これが結構手強いです。ヒュンケルくらいの強さがあります(いい加減ダイから離れろってw)。私自身、ここで一回頭がパンクしました。教科書なんかに乗っている図の説明が全く理解できません。

理解できないので、公式を丸暗記作戦で乗り切ろうと思いました。簿記ワークブックにはこう書かれています。

先入先出法の月末仕掛品原価
016

長すぎて無理ですw

たぶん、簿記2級を学習されている方は、これを丸暗記された方も多いと思います。しかし、別の本には、こうのってます。

先入先出法の月末仕掛品原価
030

おお、短けえ。これならなんとか・・・ いや、ちょっとまて。同じ値を求めようとしてるのに、どうして違う公式が2つもでてくるのか・・・ますます混乱です。

 

総合原価計算とは、一体、何がしたいのか、最初から、一歩一歩、まず、そこから確認していきましょう。まず、

017_3

この図は理解できるでしょうか。商簿のころからよく、目にする図です。月初にまず作りかけの仕掛品があって、当月に投入される量と合わせて、『投入量合計』となります。それが、完成品と、作りかけの月末仕掛品で構成される『産出量合計』となります。

考え方としては、商簿の月初棚卸商品+仕入=売上原価+月末棚卸商品と全く同じです。これは、簿記の基本的な概念の一つだった訳です。

 

総合原価計算は、投入量合計のデータをもとに、月末仕掛品の値を求め、投入量合計の全体量から月末仕掛品の値を引くことで、完成品の値を求めるというのが、総合原価計算の基本的な流れとなります。整理すると、 次の通りとなります。

029_2

『投入量合計』側で、1個あたりの単価を求める。
②それに月末仕掛品の個数を掛ける。それが月末仕掛品にかかる費用
③全体量から月末仕掛品にかかる材料費を引く。それが完成品にかかる費用


これは進捗度の概念がない場合、材料費であれ、労務費であれ、製造間接費であれ、全く同じです。ただし、平均法、先入先出法、後入先出法で式が違ってきますが、考え方は共通です。これは総合原価計算というより、原価計算の基本的な概念の一つでもあります。

 

では、具体な問題で考えてみましょう。

022_3    

このデータから、月末仕掛品にかかる材料費完成品にかかる材料費を求めます。

まずは平均法を用いた場合。

018

『投入量合計』側で、1個あたりの単価を求める。
平均法なので、『投入量合計』側は月初+当月の合計の1個あたりの単価をまず求めます。イメージ的には投入量合計の全体で、完成品、月末仕掛品を作るという感じです。

月初仕掛品の材料費は350,000、当月材料費は1,200,000、月末仕掛品の個数は10、当月投入の個数は30、これの1個あたりの単価を求める式は、

023

②それに月末仕掛品の個数を掛ける。それが月末仕掛品にかかる費用

024_2


③全体量から月末仕掛品にかかる材料費を引く。それが完成品にかかる費用

350,000+1,200,000-193,750=1,356,250=
完成品にかかる材料費

むろん、平均法なので、

023

に完成品35を掛けても、同様に1,356,250が求められます。

 

次に先入先出法を用いた場合。

019

ここで注意しなければならないのは、先入先出法というのは、先に入れた月初仕掛品はまず完成品に投入されるということです。我々は月末仕掛品にかかる費用を求めるのを最初の目標にしています。つまり、当月投入の1個あたりの単価に月末仕掛品の個数をかけて、月末仕掛品にかかる費用を求めることになります。ここで逆転現象が起こっています。ここをよく理解していないと、後入後出法を使って月末仕掛品を求めているような錯覚に陥ってしまいます。

当月材料費は1,200,000、当月投入の個数は30です。1個あたりの単価を求める式は、1,200,000/30です。 

025_2

念のために、冒頭の

先入先出法の月末仕掛品原価
016

の公式に当てはめてで求めてみると、進捗度は1なので、
=1,200,000×5÷(35-10+5)=1,200,000×5÷30=200,000で同じです。

つまりは、基本の図、

017_3

より、月初仕掛品+当月投入=完成品+月末仕掛品から、完成品-月初仕掛品+月末仕掛品当月投入の関係が導かれます。つまりは、冒頭の謎、

先入先出法の月末仕掛品原価
016

先入先出法の月末仕掛品原価
030

は、どちらも正しかった・・・ということがわかります。 私の図の説明は、短くて分かりやすい方の後者の式を、図で説明しようとしているだけなのです。

 

 

最後に後入先出法を用いた場合。

020

後入先出法というのは、先入先出法とは逆に、当月投入量が先に完成品に投入されることになります。ゆえに、月末仕掛品にかかる費用は、月末仕掛品から投入されることになります。ここの逆転現象もにも注意してください。理解してないと、感覚的には先入先出法で月末仕掛品を作っている錯覚に陥ります。

この場合はさらに、月初仕掛品が月末仕掛品の量と同じか上待っている場合と、下回っている場合の2つに分かれます。

021
今回の場合は月初仕掛品10個、月末仕掛品5個で上回っているので、話は単純です。
つまり、月所仕掛品1個あたりの単価でもって、月末仕掛品を作ります。

350,000÷10×5=175,000月末仕掛品品にかかる材料費
350,000+1,200,000-175,000=1,375,000=完成品にかかる材料費

 

もし、個数が下回っていた場合、月初仕掛品にかかる費用はすべて、月末仕掛品に使われてしまい、足りない分だけ当月投入量で補填することになります。

026

この問題の場合、後入先出法を用いたときで考えてみましょう。

月初仕掛品10個は、月末仕掛品15個を、下回っている。よって、月初仕掛品にかかる費用はすべて、月末仕掛品に使われてしまい、足りない分だけ当月投入量で補填することになる。

027

 

平均法、先入先出法、後入先出法によって立てる式が異なるだけでが、『当月投入量』側で1個あたりの単価をまず出して、それに『月末仕掛品』の数量を掛けることで、『月末仕掛品』の原価が得られ、全体からその値を引くことで、完成品の原価が得られる。この流れも全く同じです。そして繰り返しますが、進捗度の概念がない場合、材料費であれ、労務費であれ、製造間接費であれ、求め方は全く同じです。

それは、原価計算の基本的な考え方だからです。理解が難しいと感じるなら、公式を丸暗記して乗り切るのも一つの手かもしれません。しかし、それでは応用されたり、試験問題で少しヒネられると全く通用しません。ちゃんと『図で理解しておけば』、長ったらしい公式を覚えることもなく、応用もヒネられてもバッチリとけます。それが『理解する』ということに他なりません

 

ここまでいかがでしたでしょうか。これを理解しなければ、次回、進捗度が出てきたとき、全く先に進めません。ここを飛ばして先は絶対にあり得ません。ご自身でここに上げた例題を解いてみるなどして、完全に理解するよう努めてください。特に難しいことを書いてる訳ではありません。一度や二度、サラッと読んだくらいでは理解できなくても当然です。ここを乗り切ったとき、次の可能性がやってきます。

 

比較しやすいようにまとめ。

028_3

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2008年12月12日 (金)

22日目 個別原価計算 ここからが、工業簿記の本番!

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

工簿6日間の集中講義お疲れ様でした・・・工簿も10章まで終わって、ここで、簿記2級の受験者は勘違いします。

ようやく、工簿も半分終わったぞ・・・と

違います。私は、ここまでは『ほぼ用語説明』『用語説明みたいなもの』と繰り返し言ってきました。

そう、ここからが、工業簿記の本番なのです。ダイの大冒険で言えば、レオナに会って、アバンに会って、ポップが出てきて、なんとなくハドラーを倒して、鬼面導師の爺ちゃんと別れ、ようやくデルムリン島から旅立とうというあたりです。ヒュンケルとかバランとかミストバーンとかはまだ出てきてないのです。

工簿でも、ここから、一癖フタ癖ある、強敵、難敵の六大将軍が出てくるのです。その名は、個別原価計算、総合原価計算、標準原価計算、実際原価計算、直接原価計算、全部原価計算と言います・・・

 

そもそも、原価計算なんて一つだけでいいではないですか。なんで2級範囲で6つも出てくるのか・・・ 素朴な疑問が沸いてきます。まんじゅうを一つ作るのに、こっちの原価計算では80円だけど、あっちの原価計算では50円だった・・・ そんなバカな話があるのでしょうか・・・

その点を曖昧なままにしてしまうから、後々訳が分からなくなってしまい、大混乱してしまい、結局、破綻してしまうことになります。しかし残念なことに、世の中のテキストはそこを明快に解説してはいません。後ろ暗いことがあるわけでもないでしょうに・・・

これは学習が進むにつれ、薄々感じてくることなのですが、明快に解説できないからなのではないか・・・ と勘ぐりたくなります。つまりは、商簿も含めて簿記全体に言えることですが、これこれはこうだ!と強く断言してしまいすぎると、簿記1級に進んだときに、税理士会計士に進んだときに、矛盾が生じたり、論理が破綻してしまったり、あるいは、会計法、会社法等の時々の法律によって解釈が変わってしまったりするので、都合が悪いからなのではないでしょうか。だからと言って、詳しく解説しすぎると、簿記2級の範囲を逸脱しかねない。

さらに問題なのは、そこまで複雑な構造なのに、なんだか中学数学レベルの数学的知識だけで解かせようといしている点にもあります。たぶんこれは、もともと 日商簿記2級は商業高校の生徒のためのものだからです。それもおかしい。せめて高校数学レベルクリア的観点から、簿記2級を解説、論じた本なり解説なりがあってもいい ではないですか。我々大人も必死で勉強しているんだから・・・

 

このブログはそんな世の中の都合を恐れません。

 

なんせテキストらしいテキストをほとんど使わずに、独学と偏見でで簿記2級を学習した筆者が、自分なりに、(簿記2級の範囲ではと限定ながら)破綻しない論理をもって、独断と偏見で簿記2級範囲を語っているブログだからです。ここからが本番。このブログも最高にイカしてる内容になります。なんせ、この後はほぼ全て、教科書、テキストの解法と全く異なる解き方だったりします。それを自ら編み出したりしているのですから・・・(なんて無駄の多い勉強法だったんだ・・・_| ̄|○)

もし、教科書通りの考え方で普通に教わった方が無難だ・・・と思われる方は、この先は危険かも知れません。ただでさえ、複雑な内容なのに、余計混乱を来してしまう恐れがあるからです。ただ、教科書の内容、解法に納得いかなくて、理解が出来ないままだった・・・という人はここからは最後まで、是非読んでもらいたい。理解の助けになるかもしれません。数学の解法は一つには限らないのですから・・・

 

まず、私なりに、誤解を恐れず快刀乱麻を断つがごとく、明快に六代将軍を切ってみたいと思います。

015

 

総合原価計算、実際原価計算、全部原価計算は、ほぼ同じ意味を持つ『概念』です。なぜ同じ意味なのに違う言葉になったかのかというと、対立する概念つまり、総合原価計算、標準原価計算、直接原価計算がまず最初にあって、それと対立していることを意味づけるために、同じものなのに違う言葉で表現するという方法が生まれました。

これで、六大将軍のうち2人はもう死んだも同然です。やったね! 真に理解しなければならないのは4つ。総合原価計算、個別原価計算、標準原価計算、直接原価計算の4つです。原価計算をそれぞれ説明します。

個別原価計算-総合原価計算

指図書がある受注生産みたく、製品を作ったらそれで終わりな原価計算が『個別原価計算』で、一般的な工業製品の生産みたいに、半永久的に作り続け、ある月、ある年と、期間を区切ったときの原価計算、つまりはこれが基本中の基本の原価計算が『総合原価計算』。基本である総合原価計算がまずあって、それをさらに限定した原価計算である『個別原価計算』という概念が生まれました。だから、『個別原価計算』の考え方は簡単なのです。

 

標準原価計算-実際原価計算

最初から材料の単価や、賃率が決定しているなんて方が稀だから、だいたいの標準量を決めて平均的な原価計算を行おうというのが『標準原価計算』で、これがまず最初にあって、で、実際の材料単価や賃率を元に原価計算するのが『実際原価計算』。その差異と差異の分析がが問題とされます

 

直接原価計算-全部原価計算

原価計算においては、月末の販売量と在庫量がわからないと正確な原価は出せなが、販売量と在庫量に関わらず、いくらで作って、いくらで売ったら、いくらぐらいの利益がでるのか、生産の予測のために考えられたのが『直接原価計算』、月末まで待って販売量と在庫量を知ってから正確な原価を出そうというのが、『全部原価計算』。つまりは、全部原価計算は普通の正確な原価計算。原価計算の中で『直接原価計算』は唯一、正確でない値、だいたいの値です。なので、正確な企業の報告書には使うことができません。これだけは、原価計算の値が異なっても納得です。

 

前置きが長くなりましたが、本日は、簡単な

第13回 個別原価計算(1)
 個別原価計算の意義と単純個別原価計算
第14回 個別原価計算(2)
 部門別原価計算
第15回 個別原価計算(3)
 仕損および作業屑の処理

をやりましょう。六大将軍に例えるならクロコダインです。要するに、ざ、雑魚?!

ポイント:実際の試験問題はヒネってあったりして、難しいものもありますが、部門費計算と同様に、考え方自体は難しくないと思います。

ポイント:

№101 当月完成
№102 当月完成
№103 当月完成 未引渡
№104 当月未完成

というように順番に作っていた場合、

№101 ・・・ 製品の完成高
№102 ・・・ 製品の完成高
№103 ・・・ 製品の月末有高
№104 ・・・ 仕掛品の月末有高

となり、T字はたいてい、仕掛品、製品の順番で書かれてあるので、逆転現象が起こる点に注意が必要です。まあ、これも一度引っかかれば、二度と引っかからなくなるんですけどね。

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2008年12月11日 (木)

21日目 部門費計算 部門費 は、『部門ごとの製造間接費』を略して部門費と言っているに過ぎない

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日は、

第11回 部門費計算(1)
 部門費計算の意義と部門費の第1次集計
第12回 部門費計算(2)
 補助部門の配賦

ポイント:ここまで、材料費、労務費、経費のうち、直接なものが仕掛品となって、間接なものが製造間接費となる・・・と学習してきて、さらに今回、部門費とでてきて、さもなんぞやと思われた方もいると思います。

部門費は製造間接費そのものです。企業には製造部や人事部、総務部、いろいろな部門があります。そういう『部門ごとの製造間接費』を略して部門費と言っているに過ぎません。決して部門費という単体の費用があるわけじゃないのです。

なのになぜ、テキストでは『部門費計算』と、単体で出てきたのでしょうか。それはちょっと数学的に小気味いい感じなので、『部門費問題』という試験の一つのジャンルができてしまっているからに他なりません。

つまりは、部門ごとの製造間接費を集計し、サポート的な部門の製造間接費を、主力である製造部門に、様々な条件のもと、比例配分して集計し直すという問題です。その方法として直接配賦法と相互配賦法がありますが、直接配賦法は単に相互配賦法の手抜きなだけです。しかし、相互配賦法に慣れすぎると、いざ『直接配賦法で』と出題されたときに、解けなかったりします。まあ、一度でもそんなバカなことを経験すれば、二度と解けなくなることはなくなりますが・・・

文章で説明を書くと難しく思えるかもしれませんが、実際やってみると、なんだという簡単さ。小中学生の数学の文章題レベルな問題です。工簿の試験分野の中で一番簡単かもしれません。下手すると、工簿の知識が全くなくても、勘が良ければ1問まるまる正当してしまえる内容です。論より証拠、やってみてください。

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2008年12月10日 (水)

20日目 製造間接費 『差異』には、貸方差異と借方差異がある

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

第9回 製造間接費計算(1)
 製造間接費の実際配賦
第10回 製造間接費計算(2)
 製造間接費の予定配賦

 

ポイント:本日は用語解説シリーズのラスト。製造間接費・・・
とはいえ、『製造間接費』自体はもう何度も目にしている単語なので、それほど拒否反応はないでしょう。

整理しておくと、材料費、労務費、経費のうち、仕掛品にならない費目、つまり間接材料費、間接労務費、間接経費が、いったん、製造間接費にまとめられます。なぜかというと、間接ゆえに、正確に把握しづらいからなんでしょうねえ・・・ 具体的に仕訳すると、

製造間接費 1,000    材料費 1,000 (間接材料費)
製造間接費 1,000   
 賃金 1,000 (間接材料費)
製造間接費 1,000    ×× 1,000 (間接
経費)

製造間接費も、結局最後は仕掛品にまとめられます。

仕掛品    3,000    製造間接費 3,000

で、正確に把握しづらいからゆえに、実際配賦予定配賦という考え方が生まれます。実際どのくらいかかるのか分からないので、最初は予定額を配賦します。そして、最終的に実際額が判明してから、その差額を問題にする訳です。これが『差異』です。

 

ポイント:『差異』には貸方差異と借方差異があります。実際額が予定額を上回る場合と、実際額が予定額を下回る場合の二つがあるということです。もちろん、実際額=予定額で、『差異なし』とうのもありますが・・・ どっちがどっち? 難しく考えすぎると混乱して訳がわからなくなります。整理しておきましょう。

 


借方差異は、借方に差異がきます。だから借方差異です。

製造間接費配賦差異 100   製造間接費 100

実際にかかった金額が、予定をオーバーしたら困ります。損です。
だから、不利差異とも言われます。

損した分を『費用』として計上するから、差異が借方なのです。
つまり、実際額が予定額を上回る場合が借方差異です。

 

貸方差異は、貸方に差異が来ます。だから貸方差異です。

製造間接費 100   製造間接費配賦差異 100

実際にかかった金額が、予定より少なければ、嬉しいです。得です。
だから有利差異とも言われます。

得した分を『収益』として計上するから、差異が貸方なのです。
つまり、実際額が予定額を下回る場合が貸方差異です。

 

なんでもない。全然簡単な話でした・・・

 

また、簿記ワークブックの第10回 製造間接費計算(2)の問7はだけは、訳が分からないかもしれません。ここでは気にしないで下さい。標準原価計算のところで説明します。

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2008年12月 9日 (火)

19日目 経費計算 『外注加工賃』は、直接経費とだけ覚えておけば、とりあえずは足りる

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

第8回 経費計算

ポイント:経費も特に問題ないと思います。これまで、学習してきた材料費は直接材料費、間接材料費に分けられ、労務費は直接材料費、間接材料費に分けられ、それぞれ

仕掛品 1,000       材料費 1,000 (直接材料費)
製造間接費 1,000    材料費 1,000 (間接材料費)

仕掛品 1,000       賃金 1,000 (直接材料費)
製造間接費 1,000   
 賃金 1,000 (間接材料費)

のように、直接○○費は賃金となり、間接○○費は製造間接費になることはお分かりいただいているかと思います。同様に経費も、

仕掛品 1,000       ×× 1,000 (直接経費)
製造間接費 1,000    ×× 1,000 (間接
経費)

となります。
しかし、経費は××は様々あるので、直接経費になるのか間接経費になるのか、判別がしずらいかと思います。しかし、『外注加工賃』は直接経費とだけ覚えておけば、とりあえずは、足りる気がします(残りは間接経費になると覚える)。

実際の試験では、「工場の固定資産税10万円」「工場の運動会費5万円」「外注加工賃220万円」などを上記の6つのどれかに分類させる問題があり(第113回の問4)、これが工業簿記全体を通して、結局最後に残る難問だったりします。なぜなら、どれに分類されるのかを暗記するには限界があり、どれに分類されるかその場で考えるには時間がかかり過ぎ、1つ分類を間違えると、連鎖的に残りも間違えてしまう恐ろしい問題だからです。

とりあえず、今の段階では、直接○○が集まって仕掛品を作り、間接○○が集まって製造間接費となることだけを覚えておきましょう。

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2008年12月 8日 (月)

18日目 労務費計算 『労務費』とは、要するに人件費のこと

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

第6回 労務費計算(1)
 労務費の分類と労働力の購入額の計算
第7回 労務費計算(2)
 労働力の消費額の計算

工業簿記3日目は『労務費』をやります。労務費とは要するに人件費のことです。これも難しくありません。例によって、穴埋め式問題は答えを丸写しして、1度読んでみればいいでしょう。

ポイント:
文章題問題は、なんとなく中学でやったことのあるような計算題問題です。これが難しいと感じるなら、後々大変ですが、このブログを読まれてる皆さんは、少なくとも高校数学まではクリアしていることが前提なので、特に問題ないと思います。最初分からなくても、答えを書き写してみて、なるほど、ああ、そういうことかと、意味が分かれば問題ないかと思います。

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2008年12月 7日 (日)

17日目 材料費計算 ここからしばらくは、用語の解説

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

第4回 材料費計算(1)
 材料および材料費の分類と材料の購入額の計算
第5回 材料費計算(2)
 材料の消費額の計算と期末棚卸高の計算

工業簿記2日目は『材料費』をやります。
ここからしばらくは、用語の解説になります

ポイント:用語はたとえ覚えられなくても、重要な用語は自分でノートにまとめて整理しておくと、あとですぐに確認できて便利です。とはいえ、何が重要で何が重要でないのか分からないので難しいかもしれません。後の学習で再び出てきて、ああ、この『用語』の意味はなんだっけ? と確認する必要が出てきてから、ノートにまとめた方が効率がいいかもしれません。とりあえず、このワークブックの穴埋め問題で出てくる用語は、あまり重要でありません。

ポイント:ここは商簿の復習と、簡単な数学の中学の問題レベルでサラっとクリアできるでしょう。

ポイント:予定価格と実際価格に差が出ること・・・『差異』という表現が出てきます。これは後々重要になります。平均法、先入先出法、後入後出法は商簿の復習になりますが、これも後々重要になります。少なくともこの3つの区別だけはつくようにしておきましょう。

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2008年12月 6日 (土)

16日目 工業簿記の本質/原価と原価計算/工業簿記の構造 工簿イントロダクション

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

本日より、工業簿記に突入です。工業簿記とはなんでしょうか。なんとなくイメージ的に、工場なんかの工業で使われる簿記という気がしますが、まあ、その通りなんでしょうが、より具体的には、簿記2級ではほぼ、原価計算のことだと思って間違いない。原価計算が9割5分で、残りの5分が工業会計の仕訳とか、そんな感じです。

では、原価、あるいは原価計算って何でしょうか。多くの方は、単純に、漠然と、まんじゅうが1個あって、作るのに80円かかったとして、100円で売ったら、20円の利益がでる・・・ この場合の原価は80円のことで、それを計算するのが原価計算なんじゃない?って思われたと思います。実際はそんな単純な話じゃないのですが、基本はその通りであってます。

014

工業簿記は仕掛品や製造間接費など、耳慣れない言葉に面食らうかもしれませんが、意外に全然難しくありません(最初だけは)。中学の数学程度の知識があれば、個別原価計算くらいまでは、無理なく独学でも学習してける内容です。

簿記ワークブックの、最初から順に、

第1回 工業簿記の本質

第2回 原価と原価計算

第3回 工業簿記の構造
第4回 材料費計算(1)
 材料および材料費の分類と材料の購入額の計算
第5回 材料費計算(2)
 材料の消費額の計算と期末棚卸高の計算
第6回 労務費計算(1)
 労務費の分類と労働力の購入額の計算
第7回 労務費計算(2)
 労働力の消費額の計算
第8回 経費計算
第9回 製造間接費計算(1)

 製造間接費の実際配賦
第10回 製造間接費計算(2)
 製造間接費の予定配賦

までは、用語の解説といった意味合いが強いです。とりあえずは、無理せず気楽にやっていきましょう。

1日目は、

第1回 工業簿記の本質
第2回 原価と原価計算

第3回 工業簿記の構造

までやりましょう。

ポイント:
第1回と第2回は、答えを見ながら書き写せばそれで良いでしょう。こんな訳の分からない基本用語解説の穴埋め問題が試験に出されたら、マジやばですが、たぶん、出されない気がします。私自身完璧に解答するのは無理です。

ポイント:第3回の工業簿記の構造、これは重要です。なぜなら、これが全ての基本となる形だからです。のちのち、総合原価計算、標準原価計算、直接原価計算、など、いろいろな原価計算の“概念”が登場してきますが、『基本があっての、亜流がある』ということです。後に改めて解説しますが、まずは基本の概念をしっかり理解しておきましょう。基本だからシンプルで、故に理解しやすいと思います。

あと、本気で2ヶ月で簿記2級に合格したいと思うなら、復習をかねて、商簿の『仕訳』の問題を毎日5問でも10問でも解くことです。工簿の後半は加速度的に難しくなるので、理解に時間がかかってしまい、その間商簿をおろそかにしていると、にすっかり抜け落ちてしまいます。試験まで6ヶ月とか時間があるなら、再び商簿の復習期間があるので、やらなくてもいいです。やるに越したことはありませんが・・・

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転職&職業訓練 近況~その2

10月に入る頃、有給消化期間が終わって、正式な退職、ようやく会社から『離職証明書』が郵送されてきて、次の日、ハローワークへ行って、『受給資格の決定』を行うこととなりました。こういう場合、次の手続は何で、何をどうすればいいのか、あらかじめ知識があると大変便利です。社労士の有資格者の特権ですね・・・ というか、自分自身が雇用保険の諸手当を受給してみる立場に立つというのは、大変勉強になります。

実はそれ以前に、1社履歴書・職務経歴書を送付したのですが、アッサリ書類選考落ち・・・再就職に対して何の予備知識もなかったので、履歴書はワープロで作成しました。で、職務経歴書は、ほとんど書くことがなかったので、前の会社の悪口をこれとばかりに書いてやりました。

さすがに、落ちます。

で、、『受給資格の決定』と同時に、『職業訓練』のパンフレットを貰ってきました。基本手当(一般には失業保険と呼ばれている)の給付制限を回避するには、職業訓練に通う以外に手はないからです。会社とモメてまで自己都合か会社都合か争わなかったのは、職業訓練に通いさえすれば、制限解除にされることも知っていたからです。社労士の有資格者の特権ですね・・・

職業訓練はいろいろあるのでしょうが、もう、IT系のDTPだとか、Webデザイナーだとか、もううんざりです。迷わず簿記2級の資格が取れる経理系を選択し、申し込みました。まだ試験前でもあり、確実に2級に受かる保証もありませんでしたし・・・ しかし、職業訓練は申し込めば、即受けられるものとばかり思っていましたが、10月の時点では、早くても12月開講の講座しかないというのが予想外でした。どうあがいても、10月、11月の2ヶ月は給付は貰うことができません。

 

その後は、週にやることとしては、微々たる作業で、あとはひたすら2chの実況に参加していました。東京TVは昼の12時半からCSIというアメリカの刑事ドラマを放送し、1時半から映画を放映するプログラムになっています。ほんと、仕事してんのかよ・・・という人たちと共に楽しく実況(2chの実況とはTVを実ながら掲示板でいろいろ語り合ったりコメントしたり、要するにチャットみたいな状況)する毎日でした・・・ お金もかからないしね・・・

競馬の方はシーズンインしましたが、無職がギャンブルするのは抵抗がありましたし、そもそも金が無くて出来ません。しかし、毎週G1の1Rだけは少額買ってみましたが、全く当たりません。秋天のカンパニー、エリ女のマイネレーツェルとか、低人気で惜しい4着みたいなのばかり本命にしてしまいます・・・どうやら、無職は当たらないように出来ているみたいです。おそらく9月以降、1Rも取れずに、無駄に少ない蓄えを放出してしまいました。

 

10月に後半に入って、『待機期間』を過ぎて雇用保険の説明会。ビデオを見させられましたが、分かりやすいのなんのって・・・ 社労士の勉強をするのに、独学で1時間かかるところが、15分くらいで済むなら、ビデオ講義とか、予備校に通うのも、あながち無意味ではないのだな・・・と思いました。

10月の終わりかけの頃、ようやく『初回の失業の認定』をすませ、『受給資格者証』を交付してもらいました。そして、就職活動はちょっと置いておいて・・・(そもそも、給付制限期間中なので、就職活動してもアルバイトをしても給付には関連しない)、簿記2級の試験勉強に集中し、ハローワーク詣ではいったん中団することになりました。

 

で、簿記2級の試験の前に、職業訓練の選抜試験と面接の日がやってきました。

職業訓練は、受けたいと思った人がすべて受けられるものではありません。訓練を受けても明らかに就職できそうにない人、その講座に適正のなさそうな人は間引くのでしょう・・・ 税金と保険料の無駄遣いですからね。

試験は詳しくは言えませんが(詳しく書くと問題ある?)、自分の受けた東京都の『若年者』(35歳未満対象。自分は35歳以上ですが、その辺は厳密ではないのは、社労士として予測がついていました。)のプログラムの経理科程の場合、簡単な小中学校レベルの国語と算数の問題で、試験というよりは適性検査に近いもの。簿記の知識を問われることはありませんでした。当然スーツを着ていきました。若年者のほとんどは、こういう場では当然スーツを着るというスキルがまだありません。

ただ、面接はしどろもどろになってしまいました。

今まで、暗い穴ぐらのようなところで、ほとんど誰とも人間らしい会話をせず、もくもくと、朝から深夜までチラシをMacで作っていいて、仕事を辞めるときにちょっと揉めた人間にとって、スーツを着た面接官2人と高緊張のなか、気の利いた会話するのは、ちょっと無理がありました。こんなんで社労士としてやっていけるはずは万が一にもあり得ません。ただ、自分が将来社労士としてやっていくためには、簿記2級は必要だということだけは力説しました。

しかし、まともに面接が出来ないという事実に酷く落ち込みました。自分自身のコミュニケーション力の不足に愕然としました。

無職という精神的苦痛は、人間性をここまでおとしめるのかということを、改めて知らされた思いがしました。しばらくは、ちょっと精神的におかしくなって、意味もなく独り言をつぶやいたり、何かに当たり散らしたい衝動に教われました。

で、簿記2級の試験。内容は以前書いたので割愛。

自分は、面接が上手くできない・・・ 強くそう感じて、ハローワークで模擬面接をやってもよう申込みました。『職業相談』の範囲の中には、履歴書、職務経歴書の添削から、模擬面接まで、いろいろプログラムがあります。全部無料なので、積極的に利用してほしいと思います。屈辱的なことを指摘され、身を苛まれることも、辛い思いをするのもあるでしょう。しかし、振り返ってみれば、すべて自分のよき経験となります。そして、ハローワークの職員は、それが仕事なのです。こんな自分に、自分達の時間を割いてくれる職員の方には感謝の言葉もありません。まあ、仕事っちゃあ仕事ですけどね・・・ 面接終了後の何気ない会話の中で、『社労士受験』の話をしたり、『それはすごい』と誉められたり、『士業を志すには少し遅すぎる』と叱られたり、親身に語られると嬉しくなります。無職にとって人間性の回帰は重要なテーマです。

 

その後も、職業訓練の受講結果を待ちつつ、積極的にハローワークへ通う日々が続きました。

実は、自分の住んでる市の自転車で10分くらいの市役所には、ハローワークの分室みた いなところがあり、いちいち立川のハローワークまで通う必要がないことを知りました。大変便利です。また、ハローワークは、お役所の期間ですが、すべてが平日の夜5時までで終わり・・・というわけでもなく、7時、8時までやっているようなところもあります。また、土曜日にやってるハローワークの分室みたいなとこ ろもあります。

しばらく市役所のハローワークの分室に通っていると、すいている時間帯(本当に誰もいない)とかも知れてきて、そんな時間帯を狙って出かけていっ て、積極的に職員の方と世間話なんかをしているうちに、すっかり顔なじみになって、もう顔を見せたら、自分が何をしたいのか分かって貰えて大変便利です。

というのも、普通のはハローワークで、自分で仕事をネット検索して・・・みたいな流れで仕事を探しているかと思いますが、それすら、めんどくさくなってきて、『職業相談』ということで、むこうの職員さんに職業のキーワードで仕事を探してもらうようになっていました。

ハローワークの職員さんが使えるパソコンは、一般の人がネット検索するパソコンより遙かに高機能で検索条件を絞れることができるのです。だから、自分で探さずに、職員に探してもらった方が手っ取り早い・・・

私自身、ハローワークの職員の方と顔なじみになることは、社労士として将来やっていく上で意味が大きいことだと思っていましたし、積極的に顔を出し ていました。しかし、別に社労士どうのこうのでなく、普通の方も、是非積極的にハローワークへ顔を出して、顔を覚えてもらい、いろいろ世間話でもして、情 報収集&便宜を図ってもらいましょう。彼らは敵ではく、味方なのですから・・・

で、週に1,2件の仕事を紹介して貰い、市役所の帰りがけに併設されている図書館に寄って、『履歴書の書き方・職務経歴書の書き方』なる本を借りて、今度は手書きで履歴書を書いたり、Wordで職務経歴書を作成する作業をし、応募をしていました。

 

で、職業訓練の受講決定の通知が届きました。

職業訓練の倍率はおそらく、1.5倍~2倍程度で、たぶん、職業訓練の合同説明会が始まる前に就職が決まって辞退した人もいるでしょうし、明らかに小中学校の問題も 解けないような不適正者を覗いて、ほぼ全員受講決定となったのではいでしょうか。ただし、今後はこの最近の雇用不安で、この後倍率はどうなるかは分かりませ ん・・・ まだ、ここまで不況が深刻化する前に申し込んでいたのはラッキーだったのかもしれません(いずれつづくかも)。

 

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2008年12月 4日 (木)

転職&職業訓練 近況~その1

ここまで、15日連続で簿記講義を続けてきた・・・

真面目に15日間、商簿に取り組まれた方、お疲れ様でした。というより、俺自身がお疲れ様でしただよ。ここまで個人で、一気に、アフィとかにまるで関係なく、無償で、ヴィジュアルにこだわって、情熱的に、いいかげんに、商業簿記の2級を解説したブログは古今東西、今まで無かっただろう・・・

こういうのは、勢いがあるうちに一気にやってしまわないと、すぐめんどくさくなってやらなくなるからな・・・

残りの15日間で工簿をやる予定だが、さらに輪をかけてヴィジュアル的に、情熱的に、いいかげんな解説を繰り広げる予定なので、乞う御期待

そもそも、2ヶ月で日商簿記2級をマスターするというのは、無茶苦茶なのだ・・・少なくとも、4ヶ月長くて6ヶ月かけられるなら、こんなブログ読んでないで、まともに勉強すりゃあいい

 

ところで、15日目は特に何も書くこともなかったので、自分自身のこれまでの近況を書き綴ってみたい。

 

9月の25日に会社を退職した。

退職金は頂きました。いや、退職品です。どこぞのメーカーの高級ボールペン1本です・・・

 

それはさておき、実際は有給消化ということで、9月の10日くらいから、会社に出てこなくてよかったのですが、会社は実際、自分が仕事をしないと立ち行かなかったので、有給買取の名目のもと、出社しておりました

ところが、最初は潰れそうな我が社、会社都合退職にしてやるといっていた、社長の気が一変し、会社のメンツがどうのこうのと、訳の分からない理由で激昂して、自己都合にしろ、退職届を出せの一辺倒・・・ 実際、会社都合と自己都合の違いって何なのか?

会社のメンツとかは関係ありません。他人がどうして、一社員の退社の理由を知れる?
ともかく、会社都合と自己都合の違いって、自己都合は離職者側からは雇用保険の給付制限(3ヶ月、その分、受取期間の短縮)と不利なことだらけな一方、企業が被る損害はほとんどないのですが、実は一つだけあります。それは、会社が助成金をある期間受け取れなくなるということです。元々、助成金なんて申請したことも、そんな知識もないくせに・・・と思いましたが、自分は社労士試験合格者としてその事実を知っていたので、会社の言われるがままに、退職届を出しました。そして次の日以降、二度とその会社へ行くことはありませんでした(ほんとは、健康保健所の返還に一度行った)。まあ、結局は10人以上雇ってるのに就業規則を作ってないので助成金は受けられっこないのですが・・・

というわけで、自己都合退職扱いの哀れな無職が一匹、ケロッ、ケロッ、ケロッとは泣かないで、根性、根性、ど根性、泣いて笑って誕生しました。

 

無職生活は実に楽しい

目覚ましが鳴らないので、朝の10時に目が覚める。それが翌日には12時になる。さらに次の日は昼の2時になる。あっというまに、昼夜逆転生活です。東京の夜は楽しい・・・と、いっても夜の街に遊び歩いたり・・・という訳でなく、某関東地方では、2週間ぶっ続けで、1日2~3時間土日もなく、『24 シーズン6』の連続放送をフジTVでやってたりしたので、それを鑑賞するだけでなく、2chで実況する毎日を送っていました。

連日実況に参加するメンバーは、みんな無職やニートや引きこもりばかりなのでしょう。夜中の2時、3時に2週間TVを見続けられる人は、普通いません。ほんとゲラゲラ笑いながら、様々にいろんなツッコミを入れ、ちょっとした豆知識を書き合い、夜が明けるまで楽しみました。

 

とはえい、それ以外の時間は、簿記2級の勉強をしたり、ハローワークへ通ったりもしていましたんですけどね・・・(つづく)

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15日目 商業簿記総合問題 は、各自勝手に解け!(予備日)

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

15日目は、各自で勝手に

第27回 総合問題(1)
第27回 総合問題(2)

を解いて下さい。

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2008年12月 3日 (水)

14日目 本支店会計 受験生の頭を悩ませるのが、『繰越商品』『仕入』『売上原価』と『内部利益』との関係

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

第23回 本支店会計(1) 本支店間取引・未達事項
第24回 本支店会計(2) 本支店合併財務諸表

の2回目。あとは、普通に決算整理事項をやって、本店と支店の合計を財務諸表に書き写せばいいだけなのですが、受験生の頭を悩ませるのが、『繰越商品』『仕入』『売上原価』と『内部利益』との関係です。

ポイント:2級簿記の試験を過去15回分、分析してみた結果、『繰越内部利益』勘定が本店の貸方にあるケース』と、『支店の期首商品棚卸高には本店からの仕入分はない』の注釈があるケースのどちらかに分類されます。

前者(『繰越内部利益』勘定が表の本店の貸方にあるケース)は、期首商品棚卸高からその金額だけ控除する。後者(『支店の期首商品棚卸高には本店からの仕入分はない/支店の期首商品棚卸高には内部利益が含まれていない』の注釈があるケース)は、期首商品棚卸高はそのまま。なにも気にする必要はない。

模擬試験、ワークブックなどでは、これ以外のパターンもあり、今後出題される可能性がないともいいきれませんが、とりあえず今のところ、過去15回の試験ではこの2種類しかでてきません。『支店の期首商品棚卸高には本店からの仕入分がある』・・・というようなケースは、勉強に時間と余裕がなければ省いていいと思います。

ポイント:『商品原価に15%の利益が付加されている。本店が発送した商品¥391が支店に未達』というような場合、¥391に含まれている内部利益を控除した商品の原価はどのように計算したらよいでしょうか。

391÷115%=340

で¥340が「内部利益を控除した商品の原価」となります。ちなみに、内部利益は、

391-340=51

で求められます。内部利益そのものを出すよりも、「内部利益を控除した商品の原価」を出す計算式の方が簡単です。

 

012

の例でいうと、『期首商品』は、本店と支店の繰越商品の和

3,840+2,200=6,040

と、簡単に求められます。『仕入』は、本店と支店の繰越商品の和

30,560+3,400=23,960

と、これまた簡単に求められます。

期末商品:
本店:2,680・・・①
支店:2,027(本店より仕入分1,449)

というような問題の場合、『期末商品』はいくらになるでしょうか。

まず、支店の、本店以外からの仕入は、

2,027-1,449=578・・・②

本店より仕入分¥1,449のうち、「内部利益を控除した商品の原価」は、

1,449÷115%=1,260・・・③

です。あと、未達分が340・・・④ありました。①+②+③+④で

2,680+578+1,260+340=4,858

となります。『売上原価』=『期首商品』+『仕入』-『期末商品』で出します。したがって、『売上原価』は、

6,040+23,960-4,858=25,142

 

となります。以上は字で書くと訳がわかりませんが、問題文に直接書き込んでみたら、次のようになります。

013

問題文にチョコ、チョコと書き込んで答えが出せるようになれば、無駄な仕訳とかしなくてすみ、時間の節約になります。これが出来るようになるまで練習を繰り返すのみです。

たとえ『内部利益』が理解できなくても、本支店会計問題全てを諦める必要はありません。それ以外の項目を完璧にこなすことで14点~16点は確保できる可能性があるからです。試験問題はそういうふうに作られています。

 

ポイント:本店-支店A-支店Bで△関係がある『仕訳』の問題は、慣れてないと難しいです。ただ『理解』するより、やり方を『覚えた』らそれで十分だと思います。試験で出る可能性ありますので、注意しておいてください。

 

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2008年12月 2日 (火)

13日目 本支店会計 まずは『未達事項の整理』を理解

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

13日目は、試験の『問3』で出題される問題のうち、一番難しくて、受験生のほとんどが苦手にしている本支店会計をやりましょう。なんで難しく感じるのかというと、3級じゃ出てこないからです。要するに慣れです。とはいえ、丁寧に説明するため、2日に分けてやります。

第23回 本支店会計(1) 本支店間取引・未達事項
第24回 本支店会計(2) 本支店合併財務諸表

まずは、『未達事項の整理』を理解しましょう。例えば次のような問題・・・

008_2

まず最初に何をするのかというと、『未達事項の整理』です。例えば、

支店が本店に送金した¥70が本店に未達』

という未達事項があった場合、どうすればいいのでしょうか。未達事項というのは、『支店側は仕訳を行い、その仕訳は上の残高試算表に反映されているが、本店にはそれが伝わっていない(未達)』ということです。つまり、本店にそれを伝えればよいわけです。

009_2

伝えたので、本店の『預金残高』が+70されます(上では分かりやすいように赤字でやってます。実際は鉛筆で直接問題に書き込みます。) でも、ちょっと待って! このままだと、本店の借方の合計も+70されることになり、貸方の合計と数字が合わなくなってしまいます。そこで、借方と貸方の合計を同じにするために、本店の借方にある『支店勘定』を70減らします。

010

 

『本店が支店に送金した¥70が支店に未達』

という逆のケースではどうなるでしょうか。支店の『現金預金』を+70にするのは、すぐひらめくでしょう。すると支店の借方の合計も+70されるので、借方の合計と合わなくなります・・・ しかし、どこで調整すればいいのでしょうか・・・ それは支店の借方勘定にある『本店勘定』です。借方と貸方の合計を同じにするために、支店の借方にある『本店勘定』に70を足します。

011

ポイント:借方、貸方の合計は常に一致している・・・ということを意識しながら行う。一致しないまま・・・というケースは絶対に(2級範囲では)ありません。

 

この作業を未達事項の数だけ繰り返していきます。もちろん、『現金預金』に限った話でなありません。『本店が発送した商品¥20が支店に未達』というような未達事項は、支店の借方にある『本店より仕入』勘定を+20します。『営業費』、『本店より仕入』、『支払手形』、『受取手数料』・・・ 何が未達であったのかは、文章をよく読んで判断して下さい。

 

最終的には、次のように、

012

本店の『支店』勘定と支店の『本店』勘定の数値が一致し、支店の『本店より仕入』勘定と本店の『支店へ売上』勘定の数値が(2級範囲では)必ず一致することになります。これはもし、一致しなければ、どこかで間違っているということなので、検算が行えます。かといって、間違えてしまっても、どこが間違ってたのか後から考えるのは、かなり困難なので、この『未達事項の整理』はかなり、かなり、慎重にやりましょう。

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2008年12月 1日 (月)

12日目 決算 問3対策 何問も解いていくうちに、誰でもできるようになる

日商簿記2級試験まであと2ヶ月しかなかったら・・・

中央経済社の簿記ワークブック2級(商業簿記・工業簿記)(各700円)の章立て順に沿った解説です。ポイントとなりそうな点を自分なりに書き出しています。

12日目は、試験の『問3』で出題される問題のうち、精算表と財務諸表(損益計算書&貸借対照表)をやりましょう。

第20回 決算(1) 決算整理・精算表
第21回 決算(2) 決算集合勘定
第22回 決算(3) 損益計算書と貸借対照表

と、言っても3級範囲の精算表と財務諸表を1.5倍くらい難しくしただけですから、解説することはありません。最初は時間がかかっても仕方がありません。何問も何問も解いていくうちに、誰でもできるようになります。

ポイント:精算表は、まず修正記入を完成させ、貸借の合計が合ったなら、損益計算書と貸借対照表を完成させて、当期純利益を出す・・・みたいな流れでやりたいものだが、各設問や未達事項を一つ、一つクリアするごとに、横に、横に、完成させていった方が効率がいい。なぜなら、縦にやる方法だと、損益と貸借をいざ作成する段階になって、修正記入を足せばいいのか、引けばいいのか、忘れてしまうからだ。

横にやる方法だと、いったん『当座預金』の項目を完成させた後に、再び、三度と『当座預金』の項目の数字を修正しなければならないことがある。確かに手間ではあるが、その方が間違いが少ないし、設問の性質上、そんなことになるのは少ない。得点項目の部分点でもあるので、合格戦術としても、その方が理にかなってると思う。

ポイント:電卓を使っての計算だが、電卓の扱いが完璧でないという方は、1,000以上と1,000未満で分けて、あとで合計する方法をオススメする。電卓を叩く作業が、できるだけシンプルに、短時間にした方が、手間はかかったとしても、圧倒的に間違いが少ない。そもそも計算の途中で訳が分からなくなったら、最初からやり直しなのだから・・・

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